あんにょん?
ご無沙汰ブログになっておりますが、皆さまお元気でしょうか。
今日は‘観た映画’の話です。
『茲山魚譜(チャサンオボ)』
ソルギョングさん主演でもあり、制作のニュースの頃からなんとなく気にかかっていた作品でしたが、四谷の韓国文化院の無料上映会を知って応募してみたところ当選し、行ってきました。
韓国映画上映会のパンフレットによれば『「茲山魚譜(チャサンオボ)」に記された史実を基に身分を越えた師弟の絆を描く感動作』2021年の作品とのことで、私にとっては実に久しぶりのモノクロ映画です。
映画館での上映は逃していたのでありがたいかぎりです。
上の一文程度の予備知識だけで観ました。
以下、レビューではなく個人的な感想です。
まずオープニングでのソル・ギョングさん(チョン・ヤクチョン役)の佇まいがもう素敵です。
手漕ぎの船に乗り、ズームアップされる数秒で身分の高い人物であること、憂い多き表情からどこかへの流刑の身であろうことが察せられ、モノクロがその心情にとても合っているように感じました。
キリスト教が迫害されていた19世紀初頭の朝鮮王朝時代、主人公チョン・ヤクチョン(정약전))は‘熱心なキリスト教徒だった天才学者’とのことですが、教徒である以上に自然科学に先んじた西洋の文化知識に、そして身分で差別されない世界という考えに強い思いを持った人物という印象が強いです。
チョン・ヤクチョンが流刑地/黒山島で出会うのが島の漁師/チャンデ(창대)。
島に暮らす民としては珍しく本を読むことを好み、驚くほど海の生き物に詳しい青年です。
チョン・ヤクチョンは豊かな海と自然に恵まれた島での暮らしの中で、庶民のための海洋学書を書き記したいと思うようになり、青年チャンデに学問を教える代わりに海の生き物についての知識を教えてもらうこととなります。
四書五経を学ぶ(学びたい)チャンデは、異教の信仰により流刑となったチョン・ヤクチョンに最初は反感を抱くものの、知識欲旺盛な二人はやがて師弟であり友ともいえる仲となり、周りの島民たちにもよい影響をもたらしてゆく様子が、時にユーモアも交えて描かれ、心地よい時が流れます。
ある時チャンデが小型のサメを捕まえ、そのサメを餌に巨大な魚を奮闘の末に釣り上げるのですが、その場面が圧巻で、チャンデを演じる俳優さんがここからとても気になり始めます。
どこかで確かに見た俳優さんなんだけど、、、と帰宅後に調べると、ドラマ『未生/ミセン』に出ていた方(ハン・ソンニュル役)でした。
イム・シワン君とのブロマンスがあんなに楽しかったのに思い出せなかった。。。
ピョン・ヨハン君、要チェックです^^b
そして、俳優さんが気になるといえば、ソル・ギョングさん演じるチョン・ヤクチョンの弟であるチャン・ヤギョン役のリュ・スンリョン氏。美しい詩を詠み、正しき心で王に仕えようとする学者にふさわしい佇まいです。
こちらはギルさんご出演の『桃李花歌』の主演のお一人であり、『極限職業/エクストリームジョブ』のチームリーダー、または今視聴中の『ムービング』の謎のお父さんw役、と本当にたくさんの顔をお持ちだなぁと思いながら観てしまいます。
青年チャンデの母役は、『愛の不時着』でソン・イェジンさん演じるユン・セリの継母役パン・ウンジンさん。こちらも大富豪の線の細い奥様役から離島の貧しい漁師の母まで、一見した限りではわからないような変身(⁈)ぶり。
などなど、、、これでは演技巧者の方々の様々な顔に気持ちが散漫になったのではと思われるかもしれませんが、、、
それはそれとしつつ、映画『茲山魚譜(チャサンオボ)』は静かながらぐいぐいとストーリーが展開してゆき、今の世に通じる悪の役人どもの腐りきった姿にチャンデならずとも憤りも感じながら終わりへと向かいます。
終盤には思いがけず涙も頬を伝い、、、気づけば久しぶりにブログを書こうかと感想を書き留めておりました。
今年はチャ・ウヌさん主演の『ワンダフルワールド』の余韻が深くて、しばらく他の作品を観る気になれませんでしたが、だいぶ落ち着いてきたところで観た 映画『茲山魚譜(チャサンオボ)』。
チョン・ヤクチョンとチャンデの師弟として友人として相手を思う気持ちや、純粋に学ぶ楽しさ、志を持ち人として生きることの難しさ大切さに胸が熱くなりました。
その一方で、いつの世も、民(国民)をないがしろにし私利私欲にまみれた者たちが権勢を欲しいままにするようでは国は立ち行かなくなると思うなど、いろいろな意味で心に残る作品でした。
紫陽花の季節ですね
今回2名で当選しましたが、残念ながら連れは見つからず一人でいってきました。義母は私が外出の度に「連れはいるのか?」と尋ねますが、私は行きたいところには一人ででも行きます。
近頃はおそらくギルさん以上の熱量でチャ・ウヌさんとASTROを応援していて、ソウルへも一人で渡韓しますが、コスメにもグルメにも関心のない私ですので😅イベント以外は漢陽都城を歩くのが定番コースですw
漢陽都城は一人で歩いても気持ちがいいものですが、一人で行くようになってみると、仲良しのギルペンさんたちと歩くスンスンギル(巡城道)がそれはそれは楽しかったと改めて思います。
ギルさんがおっしゃるように、道は(旅は)どこを歩くかより誰と歩くかも重要なのだなぁとしみじみ思うこの頃です。