2010/1/21
http://goo.gl/7NRG

セカイカメラの可能性を改めて。

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BtoCサービスの要諦は「楽しい、便利、お得」。この3つだと考えている。


インターネット、ホームページ

広告モデル、Eコマース

携帯サイト、月額課金モデル

ブログ、ブロードバンド

SNS、CGM、アバター

アイテム課金

ソーシャルアプリ、ゲーム

スマートフォン(iphone,android)、クラウド、ツイッター、グルーポン



?リアルタイムウェブ、ネットとリアルの融合?


この先を考えると行き着くところは、そうなるのかな、と。

今までの既存サービスと、リアル連動は結びつけの部分で、やや強引さを感じていたのだが、ARは、ネットとリアルの接着剤になるのではなかろうか。と、期待している。(ここ最近急速に)

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最近の動向として、ソーシャルゲームに、時間、場所、気候、の変化をゲーム演出に取り入れる動きもあるが、その演出をARで実現することでも、よりリアルさを感じることができそうだ。(余談)
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ARのKPIは何か?

とどのつまり、今までのサービスの総決算になるのでは、と思う。あくまで現時点での。

課金であり、広告モデルでもあり、物販にも展開しやすいもの。

そこでのKPIは、

アクティブユーザー数(率)、課金率、ARPU。利用頻度?継続利用率?再訪性?

顧客満足度を表す指標は何か。

『ユーザー体験がよりリッチになるかどうか』を数値化することになるのだろう。

冒頭にも述べたとおり、
BtoCサービスの要諦は、「楽しい、便利、お得」。この3つだと考えている。

この3つの欲求は、どうもシチュエーションというパラーメータで変化するように思う。

誰しもがどれかだけを常に求めてるわけではなくて、その置かれた状況で同一人物の中で欲求のシェアが変わるのだ。

このことについて、もう少し考えていこうと思う。


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(以下、引用)

厳選した有名企業などとプロモーション実績を残した2009年

 2009年9月24日のVer1.0リリースから4カ月。このわずかな期間に頓智・は、スペインの老舗ファッションブランドのロエベ、楽天トラベル、パリのシテ科学産業博物館、岐阜県高山市など、名立たる企業・組織を相手にプロモーションの実績を積み上げてきた。
 同社COOの佐藤僚氏は、ネットエイジ(現ngi group)でFreeMLやNetMileなどの立ち上げに携わってきた経験を持つが、「こんなに引き合いの多いサービスを扱ったことがない」と感想を漏らす。営業担当は同氏1名のみだが、「日々、世界各国から非常にたくさんの提案をいただいているが、申し訳なくもほとんどをお断りせざるを得ない」という状況。限られた同社のリソースを最大限に活用するために、共に事業を創造していこうという情熱が感じられ、同社のビジョンにも沿う提案をしてくれた相手と優先的に、取引を進めているという。セカイカメラというアプリケーションの登場により、モバイルARのマーケティング活用の可能性を現実的に考え始めた企業の多さが伺えるのではないだろうか。
 とはいえ、頓智・はARありきでセカイカメラを作ったわけではなかった。2008年8月に設立した同社はその翌月、イノベーティブなWebサービスの登竜門となるコンテスト「TechCrunch50」でファイナリストに進んだが、ARという言葉を初めて知ったのはその時だったという。
 セカイカメラのお目見えはTechCrunch50から約半年後の2009年2月。ファッションイベント「rooms」で、プライベートβテストとして初めて登場。そして9月にはVer1.0を国内でリリース。想定をはるかに上回るアクセスが集まり、サーバダウンなどのトラブルにも見舞われた。その後も、利用者数・エアタグの数は順調に増え、渋谷や秋葉原などの人が集まるスポットでは、セカイカメラのエアタグで周囲の景色が何も見えなくなってしまうほどの人気ぶりだ。2009年12月にはVer2.0を全世界に向けて公開し、冒頭に挙げたような企業・組織とのコラボレーションも進めてきた。


ラグジュアリーブランドのファン層拡大にも貢献

 モバイルARの市場規模は2014年までに7億3200万ドルになると報告するレポートなども出始め、セカイカメラ以外のARアプリケーションベンダーも世界各地に登場してきている。佐藤氏は、他社との違いを「ほかのアプリケーションは“ナビゲーションツールにARビューを加えたもの”がほとんど。我々の設計思想はまったく逆」と説明する。現実空間にフワッと1つのレイヤーを被せることで、楽しい体験を実現するソーシャルコミュニケーションツールがセカイカメラの目指すところ。ナビゲーションありきではなく、AR空間内でのインタラクションや体験性を重視するのが特徴となる。
 そうした設計思想や多機能性、ユーザーインターフェイスの使い勝手の良さなどから、セカイカメラへの評価は世界的に高い。その証拠に、セカイカメラを使ったマーケティングにいち早く乗り出した企業の名前の中には、ラグジュアリーブランド「ロエベ」の名前もある。歴史と伝統を誇るこのブランドが、なぜこんなにも早くからセカイカメラに、そしてモバイルARに目を付けたのだろうか。
「ロエベがセカイカメラを気に入った一番のポイントは、“お店に来てもらうためのツール”として使えること。コンピュータを使うのはインドア。どうしてもWebサイトのコンテンツだけでは、商品の良さを伝えるのに限界がある。ロエベが新しい顧客層に商品を体験してもらうには、実際に店舗に来てもらう必要があったんです」
 ロエベの売上の大半はリピーターだろうが、一方で若年層など新たなファンを作っていく必要があり、そのために最新端末であるiPhone上で若年層やアーリー・アダプターから圧倒的に支持されているセカイカメラに声が掛かったのではないかというのが佐藤氏の分析だ。セカイカメラでは、テキストだけではなく動画の再生も可能なため、よりリッチなメッセージを発信できる。五感を使ったコミュニケーションを重視するロエベには、そうした点が評価されたという。
「セカイカメラは体験性にこだわって作っています。iPhoneも非常にデザインとして優れている。ロエベのようなラグジュアリーブランドが採用しても違和感のないデバイスとアプリケーション。デザイン体験性が非常に大きな違いになったのではないかと思っています」
 今まで、ラグジュアリーブランド等はインターネット上では訴求が難しく、出稿先となるメディアもなかなか見つからないという点が度々問題になっていた。こうしたセカイカメラとロエベの取り組みは、モバイルARの可能性を示唆していると言える。
 実際に、このロエベとの取り組みは高く評価されたという。これまでの客層とは異なるバックパックを背負った客なども来店する光景も見られた。「セカイカメラの機能をロエベに行けば体験できるらしい」という情報が流れ、実際に店舗を訪れたユーザーが多く、また、新たなマーケティングを体感するために、地方など遠方からも広告・プロモーション関係者の来店もあったのだとか。その場で即購入にはつながらずとも、将来的なファン層の裾野を広げることができ、ロエベにとっては狙い通り。大きな成果を上げられたと認められている。

コミュニケーションの場をリアルに広げられるのが大きな価値

 エアタグでホテル情報が分かり、予約もできる。楽天トラベルとのそんな取り組みは、目指している方向性が近かったために始まったものだという。

 楽天トラベルの提供しているサービスは、旅行前にホテルの宿泊や飛行機の予約を済ませ、旅行後にレビューを書いてもらうというもの。けれども、旅行中はユーザーと関われないという課題を感じていた。旅行中もユーザーと関われるように機能・役割を拡大するにはどうすれば良いのか。出した答えがセカイカメラとのコラボレーションだった。
「旅行中もサービスを利用してもらうには、ユーザーとの接点がPCだけでは厳しい。そうなるとモバイルを使うことになる。また、『今、見知らぬ土地の交差点にいて、近くの美味しい物を食べたい』となった時には、何をキーワードに検索すれば良いのかも分からない。そうした情報を提供するには、拡張現実が最適なんじゃないかと。我々も楽天トラベルと同じ考えを持っていて、旅行者をサポートするのにエアタグを使おう。まずは位置データがあるホテルのコンテンツをエアタグで表示して、予約可能な状態にしようという話になったわけです」
 現状はまだ第一歩を踏み出したばかり。ガイドブックで分かることが少し手軽に見れるようになったに過ぎない。より便利な旅行体験をサポートできるよう、両者でディスカッションを繰り返しているところだという。このように、企業と消費者のコミュニケーションの場所を、Webサイト上だけではなくて、リアルな空間にも拡張できるのが、セカイカメラというプラットフォームの大きな価値だと言える。

モバイルARにおけるマーケティング3つの可能性

 モバイルARは、ゲームや商品広告、情報サービス、セカイカメラのようなコミュニケーションツールなど、まだ正解と言える形態が見つかっていないのが現状だが、さまざまな可能性があることは確かだ。こうしたモバイルARをマーケティングに活用するとすれば、どのような展開があり得るかと質問したところ、佐藤氏は次の3つの用途を提案した。
• イノベーティブなイメージを訴求するためのブランドコミュニケーション
• ライブ会場などの“施設”と紐付かせて楽曲購入などにつなげるイベント的な使い方
• コンビニなどのフランチャイズによるリアルな店舗空間を使った、消費者との継続的なコミュニケーション

「現実空間と紐付くコンテンツは親和性が高いと思っています。例えばセカイカメラの場合、楽天トラベルとやっている旅行以外にも、不動産、グルメなどとは非常に親和性が高い。逆に、コミックや着うたなどのデジタルコンテンツ系とは親和性が低いと考えています。セカイカメラとしては、企業コンテンツを提供する時に、それを提供することで『ユーザー体験がよりリッチになるかどうか』を一番の軸にします。
単純に「看板を50mごとに出す」といった拡張現実上の広告枠を提供することも技術的には可能ですが、ユーザー体験を損なうものであれば、あまり意味がありません。広告一つも、ユーザー視点で考えていきたいと思っています」

成長への課題は母数と情報の整理

 まだまだ発展途上の分野ではあるが、今後、新たなプラットフォームとして、モバイルARのアプリケーションが隆盛する可能性は十分にある。しかし、企業がマーケティングツールとして利用する際には、ユーザーの母数が重要になってくる。
 セカイカメラでもこの点は重視しているものの、「十数年前まで携帯電話を利用するのが特異だったように、道端で携帯端末を掲げてカメラでのぞくといったモバイルARの利用も一般化していく可能性は十分にある」と佐藤氏は予想する。だが、単にそうした状況を待つのではなく、まずはAndroid携帯への対応を進めており、中長期的にはさらに対応デバイスを広げ、ユーザー層を増やし、さまざまな用途に対応できるようにする考えだ。
「エアタグをポストするだけの単機能アプリケーションであれば通常の携帯電話用にも作れますし、ニンテンドーDSiなら手前にも奥にもカメラがあってモニタも2つ。GPS機能はないですがWi-Fiは付いているので、いろいろなことができるんじゃないか、とか。そういった形でさまざまな広がりができると面白いと思いますね」
 また、一方で情報の整理に関わる問題もある。前述の通り、「検索」などを行わずとも、カメラを覗けばその場所に関わる情報が拡張現実上に展開されるのが、モバイルARのメリットだ。しかし、その情報が増えすぎるとノイズになってしまう。
 セカイカメラでも、ユーザー数が増えるに連れ、エアタグの数が増え過ぎるという問題も浮上してきている。「街の通りをセカイカメラで見て、エアタグが散乱しているのを見るのは、それはそれで楽しいんですが、ずっとこのままだと飽きられてしまう。エアタグの内容に重み付けをするなど、ユーザーが興味を持っているものに素早く辿り着けるようにする仕掛けが必要だと思っています」と成長に伴い、課題も増えてきている様子をうかがわせる。
新宿駅近辺の様子、画面が埋め尽くされるほど多くのエアタグが貼られている

現状は「10%くらい」。暑くなるまでに「度肝を抜いて半分くらい」に

 先日、初めてアラビア語でのメールが届くなど、世界的にもセカイカメラへの注目度は高まっている。世界各国から活用に関する問い合わせに加え、人材採用への応募、取材依頼や講演依頼といったメールが連日山のように届くという。
 2009年末に400万ドルの増資を行うなど、セカイカメラは既に世界展開を見据えた開発が行われているが、このような試みは日本では稀有だ。佐藤氏は「むしろ日本のベンチャーには海外を目指して欲しいし、そうすることで課題が見え、より良いものを創造できる」と指摘する。特にネットビジネスはボーダレスなのが特徴で、日本特有の強み「ジャパン・アドバンテージ」を活かして圧倒的に大きな海外の市場に挑戦すべき、という意見だ。
 現時点でセカイカメラが実現できているのは、描いているビジョンの「10%くらい」。例えば、アニメ「電脳コイル」のようにARでペットを飼えるようにしたり、自分のアバターが他人のアバターとコミュニケーションできるようにする、といったアイデアもあるという。現状は企業やブランド、商業施設向けのサービスを行っているが、中長期的にはユーザーにより楽しんでもらえる各種機能や、それらの利用に対する課金モデルのビジネスプランも温めているようだ。
 ドコモの「直感検索ナビ」やauの「実空間透視ケータイ」など、スマートフォン以外の携帯端末によるARサービスの開発も進んでおり、今後はモバイルARがより身近な存在になってくると予測される。そうした中でより良いサービスを提供し、さらにユーザーを増やすべく、セカイカメラも改良を続けていくという。
 最後に今後のロードマップを聞いたところ、「2010年の『暑くなるよりも前に度肝を抜くバージョンアップ』を考えています。それで、目指す姿の半分くらいまではいけると思います。ver2.0ではコミュニケーション機能を拡張したので、次はエンターテインメント関連の機能強化。よりリッチな体験ができるように開発を進めていきます」と、佐藤氏は意気込みを語った。
2010/5/23
http://goo.gl/RL4c

Web3.0な時代って、もう来ているのかも。

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この記事は、強く心に残ったので、blog保存しておきます。

これまでの経過を振り返るのと、これからの予測に一考となる記事です。


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(以下、引用)

もしかすると、ワカっている人には今更な話なのかもしれませんが。

まだ読んでませんが、最近あのホリエモンが出した本に「稼げる 超ソーシャルフィルタリング」というのがあるそうです。
「ソーシャルフィルタリングとは、洪水のように溢れる大量の情報をふるいにかけ、そこから役に立つ情報だけを手に入れ、仕事にアウトプットする方法である。」とホリエモンは述べているそうです。

http://friends.excite.co.jp/News/column/20100514/Lifehacker_201005_post_1480.html

上のexciteの紹介ページによると、Twitterが引き合いに出され、「真に自分に対して有益な情報を流してくれる人を、厳選してフォローすることで、押し寄せる情報から身を守ります。」とも説明されています。
情報摂取におけるマキャベリズムというところでしょうか。Google検索のような機械化されたシステムではなく、人間の手で厳選された情報だけを摂取するという点では、オーガニックと言っていいかも。

確かに、情報が向こうから流れてくるようにと考えて僕はTwitterで「googlenewsjp」をフォローしたりRSSリーダーを使ったりしてるのですが、来る情報をぜんぶ読んでたらそれだけで一日が終わってしまうわけです。
今やもう、検索して探し出したり購読して取り寄せたりという情報との付き合い方が時代に合わなくなっているんですね。

情報ナビゲーションの進化には、「必要なものを、表に出す」ことと「必要ないものを、視界から隠す」という両面があると思うのですが、情報感度の高い一部の人々にとっては、すでに「隠す」ことの方のみがテーマとなっているかのようです。



Web進化論?

「ウェブ3.0と黒川紀章」CNET
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2008/05/27/entry_27001839/

↑これは、実に2年前の佐々木俊尚氏の論考です。
Web2.0の狂騒が後景に退きつつあった2008年当時、その次に来るべき「Web3.0」の輪郭がそろそろ見え始めた、それは「パーソナライゼーション」と「レコメンデーション」からなる「自分自身による、情報の再集約」だ、と書かれています。

情報ナビゲーションという観点から見て、Web2.0とは何だったのか。それ以前の時代からWeb2.0・そしてWeb3.0に至る進化が目指したものは何なのか。

門外漢の目から見て、Web2.0時代とは早い話Googleの時代でした。Webに「1.0」があるなら、それは「Google以前」ということになるでしょう。
「Google以前」の時代、検索はあまり使い物にならず、情報のナビゲーションは人力整理によるディレクトリ型ポータル、というか早い話Yahoo!に頼っていました。
そこからWebへ漕ぎ出して、無目的にリンクをたどり流されるようにサイト間を移動する行為が「ネットサーフィン」と呼ばれ、カッコいいことだと思われていたと記憶しています。
情報がただ散らばっていた時代。情報を探すこと・ナビゲーションできることに価値があった時代。
キーワードは「散在」と「整理」ってところでしょうか。

その後、Web2.0の旗手であり代名詞となったGoogleの登場でWebの使い勝手は変わりました。
その検索結果はただ並んでいるのではなく、検索者のニーズに近いと機械的に分析されたものが上位表示され、実際その分析がよく当たるわけです。
散在するWebサイトは、検索すれば見つかる。しかもGoogle AdSenseの三行広告を入れれば小遣い稼ぎもできる。
このことが草の根的に存在した多くのサイトに脚光を当て、またサイトを広告媒体とみなすことによるblog等のサービスの無料提供が一般化し、情報爆発を下支えするダイナモとなりました。
広告モデルに支えられた「情報爆発」と、爆発的に増えた情報をフィルタリングする「検索技術」を両輪とした壮大なマッチポンプがGoogleをカリバー企業に押し上げ、Web2.0の狂騒を生み出したと言っていいでしょう。
キーワードはもちろん「フィルタリング」と「インフレ」。情報の入手も発信も格段にやりやすくなり、大量生産・大量消費が行われたWeb界の高度成長期でした。

そして、さあ次だ!となるところでリーマンショック→金融恐慌→世界的緊縮ムードとなって、Web3.0なんて浮かれたワードはどこかへ行ってしまいましたが…すでに提示されていた方向に向かって粛々と進化は続いていたのでしょうか。


「人」と「ご縁」

情報ナビゲーションという観点からのWeb1.0→2.0への進化とは、つまるところ「散在」する情報を「整理」する手間をなくす、ということでした。
Web2.0時代において検索やアグリゲーターなど各種「フィルタリング」機能がそれを解決し、一方で情報の「インフレ」を招いた結果何が起こったか。

サイト数とWeb人口という分母の圧倒的な肥大化の前で、情報の誤り偏りはあるいは正され、あるいは検索結果の後ろの方に追いやられて、目に飛び込んでくる情報はカドの取れた、最大公約数的な、平準化された情報ばかりになっているのではないでしょうか。
Web2.0時代にもてはやされた「集合知」の効用とは、言い換えればそういうことだと思います。

平準化された情報をフィルタリングして合目的的な情報だけを取り出すという行為の結果には、偶然や意外性の入り込む余地がなく、容易に情報の同質化・視野のタコツボ化を招くという宿命を持っています。そこに決定的に欠けているのは、異質なものどうしが出会うことによる刺激です。
「異質なもの同士が偶然出会い、触発され化学変化を起こし、新しいものが生み出される」といった種類の刺激は、Web2.0的トレンドが進行すればするほど遠いものになるでしょう。
「Web3.0」があるとするなら、そういう同質化・タコツボ化へのカウンターとして起こってくる可能性は高いと思います。

そうした偶然による触発を何らかの仕掛けで誘発しようとするとして、例えば検索結果の中に関係ない情報をランダムに混ぜ込むようなやり方では単なる雑音になってしまいます。
雑音が雑音としてでなく何らかの必然性を持って提示されるとすれば、例えば「一見関係ないカテゴリ同士だけど、ともにある個人の中の関心の対象である」とか、「自分としては接点がなかったが、知人が興味を持っている」といった形の、いわば「人」によるフィルタリングを頼りにするしかないのではないでしょうか。
「人」というフィルターを通してのカテゴリ越境の可能性・偶然の出会いとは、極めて個人的・属人的な体験の中にのみ発生しうる、いわば「生き様」に属するものだと思います。「ご縁」と言ってもいいでしょう。

ソーシャルフィルタリングとは、発信者が信頼に値するどうか、つまり人というフィルターに基づいて情報を選っている点で、Web3.0的世界を代表する現象のひとつと呼ばれるようになるかもしれません。
Facebookが、大手ポータルへのトラフィック誘導元サイトとしてGoogleを超えたというトピックは象徴的です。


分散した「個人」の集約、仮想化される「個人」

ある人がWebサイトにメール、blogにTwitterと、一人でいくつものサービスを利用することが珍しくありません。
それらの利用履歴、いわば分散した各種ライフログ情報をひとつのユニークIDのもとに集約することで浮かび上がってくるその人の「顔」・人格情報の塊があたかもその人の分身のように情報受発信の主体となり、あるいは他の主体とつながって関係を作っていく。そこに向けて各種サービスが提供されていく、という未来を想像してみると、Facebookが躍進することもよくわかります。
すでに主戦場は、ライフログ情報を集約するためのユニークIDの取り合いに移行しているのでしょう。

ここにスマートフォンなどのモバイルデバイスがからめば、位置情報によるリアル空間での行動履歴や、通話も含めた交友の履歴、さらには決済機能もこの分身に統合されていき、ますます精密にユーザの人となりが浮き彫りにされていくでしょう。
そうして出来あがるのは仮想人格としてのペルソナといったレベルのものではなく、仮想化された実在の個人そのものです。あるいは、複数の個人のライフログ情報を平準化することでよりリアルな仮想人格が作られる、ということも起こってくるかもしれません。

検索結果の中では、大企業のサイトも個人サイトも、PageRankのようなアルゴリズムの前で等価に扱われます。
既存のヒエラルキーによらず、情報を人気投票的なルールでランク付けし直すということがWeb2.0時代の重大なテーマでした。それをチャンスに発言力を得た人も多いはずです。
Web3.0な時代に起こってくるのは、Web上に仮想化された実在の個人が、Web上の新たなルールによって評価され、新たなヒエラルキーに組み込まれていくということではないでしょうか。その兆候は「ソーシャルフィルタリング」という現象としてすでに現れています。
その先にあるのは、リアル社会と何らかわりない、案外平凡な世界なのかもしれません。




……とここまで観念的な印象論を延々と続けてきたのはすべて前置き。

本当に言いたかったのは、人力整理から検索への流れはローカルPCのドキュメント管理でも同じであり、かつ今はまだ検索の段階に留まっているけれど、EBtやBTRONに期待するタイプの人なら、その先をイメージできるのではないかという話なんです。

EBtを使っている人なら、EBtがライフログそのものであり、「自分(の記憶)との対話による触発」を誘発しうるツールであると理解し、期待していることと思います。

BTRONもそうなのですが、こちらはネットワーク透過性が皆無で、入力もデータそのものも自分のPCに縛り付けられています。「BTRONは、日記帳だ」というのがファンの間では共通認識になっていますが、言い得て妙です。日記とは、1日を最小単位とするライフログ。その辺がBTRONの到達限度なんですよ。

それに対しテキストベースのEBtは、本来Webとの親和性は高い。ライフログの集合としてのEBtがWeb上であちこちに存在し、InterWikiNameのような感じでサイト同士が連結されて相互にリンクや参照ができるようになれば、思い切り可能性が広がると思うのですよね。
Wikipediaに代表される「集合知」とは、つまるところ情報の誤り偏りをWeb人口の数の力で希釈する試みであるように思いますが、EBtはそれとは違った創造型の集合知の形を提示できるような気さえするのです。「創発」って言うんでしょうか。

今のEBtシェルは、ローカルアプリであるオリジナルのEBtをブラウザ内でとりあえず再現しただけで、データは誰でも読み書きできる丸裸の状態だし、メモごとに閲覧レベルを設定することもできません。
逆に言えば、今後機能追加する際にはそういう方向での機能追加をしたいと思っています。

ただし僕はプログラミングの素人なので、アップデートのペースは遅いと思いますし、思い描く機能を追加できるスキルもないかもしれません。
ユーザとしても大したことない(2年使っていて総メモ数855)ので、熱心なEBtユーザの皆さんのほうがいいアイデアをお持ちかもしれません。

もしお力を貸していただける方がおられたら、どうか自由に書き込みしてください。
http://goo.gl/Koz2
2010/5/3

大規模ソーシャルサービスである Twitter(ツイッター)が、いよいよ恒久的なマネタイズに向けて広告モデルを発表した。生態系(エコシステム)構築に向けて、さまざまなパートナーを巻き込む必要のある Twitter ではあるが、収益モデル確立をめざした最近の活動は、さまざまな論議を呼んでいる。The Economist の記事 "Up for promotion (Twitter decides to sell advertising)" (April 17th 2010) の要旨を下にまとめておく。

創業以来3年間、Twitter(1億6百万ユーザ、100,000 アプリ)には、マネタイズできるのかという疑問があったが、いよいよ広告スキームを発表した。
広告モデル("promoted tweets"):
まずはスターバックスやヴァージンのような大手クライアントのつぶやきを、"promoted tweets" として、検索結果のトップに置く。Google の検索キーワード広告と似たものである。
この "promoted tweets" に対して返答や転送がなされるか。そういうテストを行って、不評であればやめる。
うまく行ったら次のフェーズで、"promoted tweets" をサード・パーティのアプリケーションまで拡大、個人のつぶやきの隣に "promoted tweets" を掲載する。これについては、既にユーザから抗議の声が上がっているが、大きな抵抗がなければそう進むだろう。
Twitter は購買行動に結びつかないので、Google と比べると広告主にとって評価されにくいという懐疑論がある。それに対して、Twitter 側は製品発表に対する反応をすぐに知りたいという利用者がいるのだ、と反駁している。
広告以外の収益モデル:
Google と Microsoft の Bing に対して、検索結果に tweet を一緒に並べる取引を結んでいる。
またデータ分析製品を、商品がツイッター世界(Twittersphere)でどう評価されているかを知りたい会社に提供している。
これらの一部は、Twitter の開発者と競合してきている。Twitter が tweetie のメーカーである Atebits を買収した時には、同様のソフトウェア・メーカーから不満が上がった。しかし計算機の歴史の中で、小さな会社が作った機能を Microsoft や Apple のような会社が自社の機能として追加してきたのはよくあることだ。
Twitter はより慎重になって、他の開発者の恐怖を最小にするようにしているし、また広告プラットフォームをアプリケーションに拡張した際には、開発者への収益シェアを大きくするようなこともあり得るだろう。
上記は Twitter が力のある生態系を構築するために重要なことだ。なぜならライバルである Facebook がその生態系拡大のために、他のウェブサイトとのデータのやりとりをさらに容易にしようとしているからだ。この恐るべき敵と戦うために、Twitter は友人 --- そして広告主 --- を必要としている。
この記事にあるように、収益モデル確立と、生態系構築とを両立できるかが最重要課題である。Apple が音楽で、Amazon が電子書籍で、Google が情報検索で作り上げてきた生態系を、Facebook や Twitter がソーシャルサービスの中で構築できるか。生態系のプラットフォームとしての魅力はありあまるほど持っている彼らの次の一手が、パートナーと競合するのか、協調するものなのか。慎重な検討がなされ、修正を加えながら進められていくものと思う。

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ふむふむ。なるほど、慎重ですね。

twitterのユーザーって、ネットリテラシー高いので、普通の広告手法では反応しないだろうな、と。

広告が、製品評価の一環であったり、つぶやきの的になることで広告効果になるのであれば、
それを理解して出稿する広告主がいれば(たぶんいると思う)、十分、成立すると思う。

ここの展開は、これからも注目したい。