『東京島』桐野夏生
清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。
夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。
その後、日本の若者、謎めいた中国人が漂着する。
31人、その全てが男だ。救出の見込みは依然なく、夫も喪った。
だが、たったひとりの女には違いない。求められ争われ、清子は女王の悦びに震える。
東京島と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記。
日本版LOSTみたい!
南の島の無人島に漂流。。。
ちょっと羨ましい。
でもやっぱ、かなりしんどそうだな。
とかげとか食べたくないしな。
きっと痩せちゃうだろうな~w
ある登場人物の日記で、こんな文がありました。
今日の私が一番食いたい物は、苺ジャムを厚く盛った食パンです。
ジャムの甘み、苺の粒が歯に挟まる感触、そして食パンの柔らかさを思い出すと、切なさに身震いするほどです。苺ジャムはコンビニで売っているような、不自然に赤い色をした低級品で結構。保存食でありながら、贅沢な食品でもあるジャムは素晴らしい。質はどうあれ、真っ白な砂糖を大量に消費して作られたジャムはまさしく文明です。この際、使用するパンは、ヤマザキの六枚切り食パンに限ります。六枚切りの理由は、八枚切りでは薄過ぎるし、四枚切りでは苺ジャムがパンに負けてしまうからです。なお、ヤマザキパンも素晴らしい。大衆的なブランドではありますが、万人の口に合うべく企業努力を怠っていません。柔らかいのに水っぽくない軽さがあり、特に、パンの固い耳は秀逸であります。そもそもパンの耳は、微妙に口中の水分を奪い取って、早く水分の多い柔らかな白い部分に歯を立てたいと願う欲望を誘うために存在しているのですが、ヤマザキのそれは、欲望を拒むでもなく、媚びるでもなく、何ともバランスが良いのです。ヤマザキパンも、日本が誇る偉大な文明なのです。
本を読み終わったあたしは、
重い腰を上げ、スーパーへパンとジャムを買いに行きましたとさヽ(゜▽、゜)ノ
なんかまた食べ物のことばかりになっちゃったけど・・
集中して本を読んでいると物語に入り込みすぎて、
登場人物の気持ちが乗り移るっていうか、すっごい影響を受けるんだよね。
次に読む本は、おなかが空きませんように!
この本のお薦め度→70%