午後一番に、おがさわら丸は父島に到着。
宿に荷物を置いたら、その足でサッソク海へ行く。

翌日から2日間、日が沈むまで外洋に出て
クジラやイルカと泳ぐことになる。
出来るだけその時に最も良い環境を維持したいので
一年前のことを思い出すかのように、素潜りをしながら
ゆっくりと身体を海に慣らしていく。

耳が痛い。

水深3メートルを越えると、水圧の変化で
すぐに耳が痛くなる。
いつも潜水していれば、何ということはないのだけど
私は一年に2回しか潜水しないので、こういうことになる。
(ちなみにもう一回の方は四国の仁淀川。これも毎年恒例。)

慣れていれば7~8メートルぐらい、簡単なんだけどなァ。

シュノーケリング(素潜り)は、ダイビングと違って
当人の実力がはっきりと結果に現れる。
深く、長く潜水できたヒトのところへ、イルカは遊びに来る。
そこが、面白いんだなァ。

えーと、イルカが現れたら、呼吸音を極力押さえ、
派手にアピールせず、さりげなくダンスに誘い、
相手の目を覗き込む。そしてイルカの気持ちになる...。

と、イロイロ思いを馳せながら、その日の午後は
白い砂地が延々と続く、美しい海底をバックに
何度となく潜水を試みる。

だんだん、水に慣れてキタ。