役に立つこと。

役に立たないこと。


そんな二極化で考えるから、

人生が虚しくなる。


社会に必要とされる。

社会に必要とされない。


そんな利便性で考えるから、

人生が無意味に思える。


飛ぶ鳥は無意味なのか?

地を這う蛇は無意味なのか?


奏でる音楽は無意味なのか?

花束の贈り物は無意味なのか?


働けぬ者は無意味なのか?

体動かぬ者は無意味なのか?


金にならぬは無意味なのか?

目に見えぬものは無意味なのか?


生まれ、生きて、死ぬ。

儚い夢のような時の中で。


数字に翻弄され、

快楽に踊らされ。


意味と無意味の狭間を、

人は引き裂かれる思いで過ごす。


人間が想う意味の向こうに、

遥かに壮大な宇宙の意図がある。


神が笑う、

人間のその小ささに。


むしろ人間の想う無意味さに、

宇宙の真意は眠っている。


人知れず、

風に揺れる木々。


葉のささやき、

降る木漏れ日。


意味に縛られるなかれ。

目に映るものに縛られるなかれ。


宇宙の意図は、

いつも大きすぎて見えない。