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この映画が描いているのは、アメリカ人が中東のトルコで麻薬所持で捕まり、まったくの予想外にも、麻薬所持ごときで、３０年の判決を受ける恐怖を描いている。
日本人もアメリカ人も、いかに世界比較では人権の守られている国に生きているかを自覚していない。
たとえば、韓国嫌いの人々は口をきわめて韓国をののしるのが、まちがいなく、韓国政府は中国と北朝鮮よりはましなのである。それは、刑事訴訟法が整備されているからであり、韓国人にうかつな点があるとすれば、韓国がののしる日本が韓国の司法制度のモデルになっており、行政の方法も、朝鮮総督府時代に韓国人が自治の方法を日本人に学んでいることをけろっと忘れていることだ。
しかし、結果的にとにかく、韓国は、中東やフィリピンよりはましである。きょうも、テレビで、フィリピンに移住した日本人が児童ポルノの撮影係をしていたという容疑で刑務所に入れられているという話題をやっていた。
無実かどうかはともかく、裁判それ自体に８年もかけて結審せずに、判決をしないまま、拘留して平気なのが、いまのフィリピンだ。「刑事訴訟法」を整備しない国とはそういうことなのである。