脳外科医イ・ソヌが7年ぶりに生家のボソン病院に帰ってきた。
イ・ソヌには弟イ・チョインがいた。弟は救急医療科の医師だった。
弟イ・チョインは養父イ・ジョンミン院長に育てられたのである。親はイ・ジョンミン院長とボソン病院の共同経営者でイ・チョインがこどもの時分に亡くなっている。
院長の妻でイ・チョインの養母、ヘジュ副院長はなぜかイ・チョインを忌み嫌っていた。
そんな母の様子を見るにつけ、兄イ・ソヌは心を痛め、弟イ・チョインをいたわった。
だが、7年ぶりに帰国してまもなく、イ・ソヌは愛する女性キム・ソヨンがイ・チョインを愛していることに気づき、愕然とする。
そこから、兄イ・ソヌの弟イ・チョインに対する不信の念が芽生え始める。
しかも、脳腫瘍で言葉を発し得ない状態にある父親は、病院の権利を弟イ・チョインに渡すという意志を示した。イ・ソヌはまったく弟に対する愛情が失われていく自分に気づく。それからは、父の病気の治療の意見対立や、すべてがおもしろくなくない。
弟イ・チョインは救急医療センターを設立すべきだと考え、イ・ソヌと母ッヘジュ副院長は脳外科センターを考えていた。
兄イ・ソヌは、ある思惑をもって、イ・チョインに中国へ行って、先端医療の手術の見学をしてくるように薦める。イ・チョインは父の手術に役立てばと、中国に旅立つ。
オヨンジは北朝鮮からの脱北者で、中国で観光ガイドをしていた。いつか韓国へ行って、北の家族を呼びたいと願いながら、心細くも必死で生きていた。そこへ、ある医師を監視して報告するだけで、大金をあげるという話を持ちかけられる。それが、イ・チョインとオ・ヨンジの宿命の出会いだった。