【※ライブドアブログ 日本再生 〜木を見て森も見る〜 2016/03/23 過去記事に加筆修正したもの】

慎二先輩とG-SHOCKの話になったので、どこかで入れ込もうと思っていた…そこから3ヶ月(笑)、その記事をアップします。



腕時計の機構の名称。


トゥールビヨン(Tourbillon、フランス語で「渦」の意 )は、懐中時計など可搬で任意の姿勢をとりうる(任意の方向に重力による加速度が掛かる)機械式時計において、内部の一部の構造全体を回転させることにより、姿勢差による系統的なズレをキャンセルし克服する機構ないしそれを採用した時計、及び特にその中心部であるそのような脱進器のことである。
フランス人時計師アブラアム=ルイ・ブレゲの発明がその嚆矢とされている。

部品の点数が増える、各部品を極めて軽くかつ高精度に作らなければならない、微妙な調整が必要で組み立てに高度な技術を要求される、1本製作するのに長い時間がかかるなどの理由で、トゥールビヨンは非常に高額であった。そのため長らく、パーペチュアル・カレンダー等と並ぶ最高級機械式時計の代名詞のひとつとなっていた。



トゥールビヨンは一流メーカーなら二千万円以上もする超高級品、これは電池ではなくゼンマイで動く機械式時計。機械式時計といえばスイス、日本製など相手にもならないと多くの人は思っているでしょう。


日本の時計製造のトップであるセイコーは1964年のニューシャテル天文台コンクールに初参加し総合144位でしたが、3年後の1967年のコンクールで、企業賞2位第二精工舎、同じく3位諏訪精工舎。
総合でも4、5、7、8位を第二精工舎と諏訪精工舎で占めるという偉業を成します。
なぜか審査結果は参加会社のみに通知するという形式で、この年を最後にニューシャテル天文台コンクールは中止となりました。

翌1968年のジュネーブ天文台コンクールではセイコーが総合4~10位を独占。
1~3位はスイスCEOの水晶(クォーツ)式だったので、機械式に関してはセイコーの圧勝となり、ジュネーブの天文台コンクールもこの年を最後に終了となりました。

日本の企業が機械式の本家スイスを凌駕し、天文台コンクールを廃止させてしまったのです。
コンクールというのは、これに限らずこんな利権まみれです(笑)。モンドセレクション金賞とか…、メディアで権威付けに価値を持たせる→最早誰も見ていないのに、何故か広告屋が儲かる。そしてYouTuber…すべてこの図式です。


スイスの言い分は
🇨🇭「コンクール中止はクォーツ式の登場などにより、精度を競うコンクールは不要になったため」
⬆これらしいのですが、セイコーにスイスが敗北したのを認めたくないからなのは明らかです。


1960年代にはセイコーファイブなどの廉価版腕時計を開発、ファイブとは?

1・切れないゼンマイ(ダイアフレックス)
2・耐震装置(ダイアショック)
3・自動巻き
4・防水機能
5・デイ・デイト表示

この機能で一万円でお釣りがくる価格を実現してしまったので、途上国ではバカ売れ、廉価版の腕時計生産でスイスは日本に勝てなくなり、諦めて高級時計の製作に集中するようになった…そんな経緯があるのです。
 

🇨🇭スイス「量産は出来ないな。市販するなら1000万円位するね。」

🇯🇵セイコー「量産化も出来るよ。市販するとしたら10万円ぐらいかな」

さらに1969年・・・

🇯🇵セイコー「史上初のクォーツ腕時計アストロンっての作ってみたよ。」

🇨🇭「なっ、なんだってー、機械式時計は精度で勝てないぞ」

アストロンは高価な時計であったが、1970年代に入ると廉価版のクォーツ腕時計も登場、一般的な腕時計のほとんどが日本製クォーツ時計になる。


スイス機械式時計界に冬の時代到来・・・


🇨🇭「時計産業従事者が1/3が失業したぞ、機械式時計は終わりだわ」

🇨🇭「こんなのやってても無理!工芸品やファッションアイテムとしての時計、修理すれば長年使える方向で行こう。」

🇨🇭「日本はモノ作りだけは気狂いだ、ほっとこう」

🇨🇭「高価で安物とは明らかに違う時計を作ろう」

ファッションブランドやデザイナーとも積極的にコラボ、高級化やデザインで機械式の高級時計は工芸品という(まやかしの)路線が確立されたのだ。

🇯🇵時計メーカー「何かボッタクリ過ぎじゃね?」


当然、仕上げも性能も素晴らしいのですが、車や家の値段の時計なんて庶民には存在してないのと同じですね(笑)。

これも知らない日本人がほとんどだと思いますが、プリウスなんて、アジア諸国ではベンツやロールスロイスと同格な国さえあり、紛争地域ではトヨタ車が圧倒的シェアを獲得しています。

他の分野でも本家ビックリの品物を作ってばかり、それなのに何故自虐ばかりしてるのか?
このチートさに自信を持って、もっと誇るべきだと思います。
(それを成すかの様な日本上げの番組や広告が多くなったのは、もちろん逆の意味です。)


ロレックス、エルメス、ヴィトン、アルマーニ…外国製ばかり有り難がり、まったく気づいてませんが、こんな低価格で高性能な時計は、ここ日本でしか作れないものです。その高品質な国産品を購入することがこの国でのお金の還流を促し、景気回復の一番の特効薬なのです。

外国産は放っといても上級国民が買いますので…




機械式時計のネガキャンに終わるのも違うと思うので、次回は値段は一切度外視で、個人的にカッコいい&気狂い過ぎると思った時計を紹介しましょう。

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