恒例のドライブでしたが、この夜カイジ君の豪快なキャラそのままに通ったこともない山道へ、久しぶりに真の恐怖を感じることとなりました。出発直後、まだまだ余裕でした。
この日もウサギ、撮れませんでしたが巨大な猪まで…
とにかく鹿は珍しくもないほど頻繁に登場します。
偶然車の前を走り続けたので撮ったのが「音速の貴公子」でしたが、実際はあれの2倍ほどの時間追走してました。倒木あり落石あり、とんでもない道へと変化していきます。
切り返せないほどの狭い道は行き止まり。
こちらへ来て不思議なのはあり得ない山奥に民家があることです。
世間から隔絶された世界が好きなのでしょうか?
ここを脱出した後も悪路の連続…デカい鹿登場!
「やっと大丈夫だ!」
「ここ進めるの?」
これを三回繰り返しました。
ガソリンがあまり残っていなかったので最悪の状況も脳裏を過りました。国道の表示があったのに、カイジ君な何故か林道へ向かいまた行き止まり(笑)。
ライトを消せば漆黒の闇、本当のまっ暗闇です。
こんなのとっくに忘れていましたが、一寸先も見えぬ闇と脱輪したら谷底…真の恐怖を感じました。
「後4㌔」の表示を過ぎても状況が変わらないので流石に恐ろしくなってきます。「スマホあるし」などという甘い考えは通じません。ナビも電波がまったく無くなり使用不可、果たして帰れるのだろうか?
「これって対向車来たらどうすんの?」
「向こうに退いてもらうしかないです(笑)。」
そんな狭い道を通り抜けること10㌔以上、ついに…3時間後…電波の入る地点へ
我々取材班は野生の王国へと旅に出た。
そこにあったのは、人知を絶する自然の猛威と本当の暗闇であった。
平和過ぎる日常の中で、人は恐怖を忘れ、戦いを忘れ、アスファルトと電飾の中で、当たり前なことが幸福であることも忘れてしまった。
この暗闇に、それら失った人間の本能・記憶は実在した。やがて見えた自販機の明かり…そこで飲んだ缶コーヒーの味を我々は忘れることはないであろう。
道中、たまたまスマホに残っていた曲をBGMにしていました。
【蒼き独眼】【Stargazer】【一色】【15の夜】
そして、最後の夜が終わり…