[7月20日]

先輩帰還パーティーも終わり、あっという間に終業式になった。

校長のつまらない話を聞き流しつつ、

僕は中学最初の夏休みをどう過ごすかを考えていた。

(どうしようかなぁ)

とりあえず勉強だけはしておかないといけないよなぁ……


                     ~※~


「夏休みだぜ!」

鍔寄が叫ぶ。

「それはいいけどさ、通知表どうだった?」

「こうだった」

そう言って通知表を見せたので覗いてみると……

「……お前、生粋のバカじゃないのか?」

「それは褒めてるのか?」

けなしてるんだよコノヤロウ。


                     ~※~


「俺は自分で勉強すっから、頼るんじゃねーぞー」

開口一番、先輩にこう言われてしまった。

「受験生ですもんね」

「おうよ!……ま、どうせ今年もろくに勉強しねーかもしんねーけどな」

そう言って先輩は少し自嘲気味に笑った。

「駄目ですよ、きちんと勉強して高校行ってくださいね」

「おーよ、頑張りますとも頑張りますー」

そんな会話をして、先輩とは別れた。

「……鍔寄、ちゃんと勉強しろよ?」

「え、なんで?」

「なんでじゃねーだろうがよ」

「えー」

「よし、みっちりしごいてやっからな!」

「えぇえぇえー!?」