人間は体も心も「文明」に飲み込まれそうです

 

 人間は頭が特別に発達して、様々なものを生み出して「暮らし」を便利に快適にしてきました。ほかの動物にはこういう能力はありません。

 

 しかし、このわずか3000年のうちにすごい勢いで「便利」を獲得し、最近のわずか200年のうちに極端な「快適」も手に入れました。

 

 その反面、コントロールを失い始めているものもあります。

 生命環境も極端にあやうくなってきました。水も空気も気温もこの先どうなってしまうのかと不安になるほどです。

 

  さらに、時間の使い方にも大きな変化が出てきました。移動距離もけた違いになったのはスピードを手に入れたからです。 

 

  そして一番の心配は「心」の分野です。

 この勢いでは「文明を捨てる」のはとうてい無理ですから、せめて「文明に負けない」ことをテーマにしていかないと「人間」そのものが大変な不幸を大量生産することになります。

 

 大切にする 一つ一つのことを焦って飛ばさずに大切にしていくことを心掛ける。

 ていねいにする 途中の味わいを失わないように何ごともていねいにする。

 

 何しろ「文明」は今や「急ぎ過ぎ」なのです。

 

 特に「教育の分野」ではていねいに大切に、「実感を大切に」することを軸にし、回り道のようでも手抜きの無いことを願います。

 

 少なくとも「答えだけ教える」ような知識だけの教育ではだめなのですから。

 

 暑ければ涼しくしてしまう、寒ければ温かくしてしまう、それはまことに快適ですがそれによって「自然の感覚」を失ってはいけないのです。ホドホドニして自然感覚を失わないように工夫して生きて行きたいのです。

 

 最近の戦争のニュースにはあまりにも行き過ぎた文明によって人類は滅びるのではと不安にさえなります。