★映画感想

『ミッドサマー』感想(PCにてアマゾンプライムで視聴)

【ネタばれ含む】2019年公開映画

個人的にはすごく面白かった。

 

10点満点中10点

 

他の人の感想を見る限り、

評価は賛否両論はっきり分かれている。

 

一言で言ってしまえば、北欧の(カルト集団)へ

興味本位で行ってしまった人たちのサスペンスもの。

 

20年ぐらい前に観た『ウィッカーマン』という映画を

思い出した。

『ウィッカーマン』も個人的に面白い映画だったが

この『ミッドサマー』も生贄など世界各地である

土着信仰がテーマだ。

 

映画館では女性客が多かったという記述が目立った。

 

・ジェンダー

 

登場人物の男たちがどうしようもない。

ただ男目線で見ると、以下に感じる。

 

男性視点(クリスチャン)

序盤では、別れを切り出すタイミングを計っていた時に

彼女の家に一家心中があって、別れられなくなり、

空気読まずに男同士の旅行に彼女がついてくる。

来るなよとも言えず。

 

女性の陰毛を忍び込ませたものを食わされる。

全裸の高齢女性に囲まれて性行為させられる。

意識が飛ぶ飲み物を飲まされ、精力がつく煙を嗅がされる。

性行為中に娘の母親が寄ってきて男の手をつないで来る。

男の意識が朦朧としていたが段々と状況がわかってくる。

ほぼ逆レイプ状態。全裸でその場から逃げ出す。

 

女性視点(ダニー)

自分以外の家族が亡くなって絶望な時に、

彼氏(クリスチャン)は内緒で旅行に行こうとして傷付いた。

パニック障害持ちだが、ショックを受けてもその場では泣かない強い心に成長していく。

一人になった時に大泣きをする。

(はじめは彼氏に頼っていたが段々と変わっていく)

 

一家心中で家族を失った後なのに、無神経に親の事を話してくる男(ペレ)。

マリファナやドラッグ吸いたくないのに空気壊したくなくて断れない。

カルト集団での生贄の儀式(飛び降り自殺)を目撃してショックを受ける。

 

※ダニーに対してクリスチャンはここの風習に興味津々。

元々ポルガ村(カルト集落)のことを書く予定だったジュシュと論文のことでもめる始末。

 

・性描写

風習が違い、S○Xは恋愛というよりも子作りのための行為。

『ガープの世界』という映画で、

男はいらないけど、子供だけほしいと言って、

死にかけのドイツ兵にまたがってしまう、

主人公のお母さんを思い出した。

 

また、自分が思春期に読んだ

『花園メリーゴーランド』という漫画を思い出した。

この漫画は、山奥にある集落に迷い込んだ都会の男の子が

村の風習に巻き込まれて性行為を体験する。

 

・近親相姦

障害を持つ人間を神聖でけがれなき人として大切にする文化がある。

障害を持つ人はシャーマンのような存在。

近親相姦によって意図的に障害を持つ人を誕生させるらしい。

 

・横溝正史的な感じ

閉鎖された社会に外者が潜入して、謎を解くサスペンス。

『犬神家の一族』に出てくる菊人形をイメージさせる遺体や

湖で発見される足だけ逆さに突き出した遺体など。

 

 

 

 

 

 

 

『ひぐらしのなく頃に』(アニメ)や『トリック』(ドラマ)

などが横溝関連で繋がる

 

・「森の王」

『地獄の黙示録』カーツ大佐に代わりウィラードが王になる描写。

カーツ大佐を追ってジャングル奥深くに入っていき、ウィラードが麻薬で精神が保てない状態から救われていくシーンを想像させる。

外者が王(女王)として君臨する。

 

フレイザーの金枝篇

※ディアナ・ネモレンシス(森のディアナ)神をたたえたこれらの聖所には、

「森の王(レックス・ネモレンシス)」と呼ばれる祭司がいた。

逃亡奴隷だけがこの職につく事ができるが、

「森の王」になるには二つの条件を満たさねばならなかった。

第一の条件は金枝を持ってくる事であり、

第二の条件は現在の「森の王」を殺す事である。

『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

★観た人は、どのような感想を持ったのか知りたい映画だ!