隣にある東照宮を拝観する予定が・・・

この小道の雰囲気に惹かれてしまって
急遽予定を変更。
東照宮を後回しにして、小道を進むことにしました。
しっとりとした落ち着きのある
素敵な雰囲気に魅了されながら、ゆっくり歩いていきます。
空気も清々しかったです。
しかし、階段は延々と続いていました・・・
引き返すにも、かなり戻らなくてはならなかったため
このまま登っていくことに。
階段はまだまだ続いていました。
この辺りからは完全に無言で、
果てしなくつづく道をひたすら登って行きました。
散歩というより、ちょっとした登山です。
やっとの思いで頂上らしきところにたどり着くと、
そこには小さなお堂がありました。
昔の人もここで一休みしたのでしょう。
お堂からは下り坂、そしてほぼ平坦な道が続きます。
重い足を引きずりながら、少しずつ前へ進んでいきます。
二荒山神社を出発してから、どれくらい時間が経ったのか。
思い出せないくらい疲れ果てて、ようやく白糸の滝に到着。
子供のとき以来の再会。
大人になった今、こうして白糸の滝を見ると
思ったより小さな滝に思えてしまいましたが
滝のせせらぎと、涼しい風が、疲れ果てた身も心も
癒してくれました。
白糸の滝で少し休んでから
すぐ後ろにある滝尾神社へ参拝することにしました。
ここで面白い鳥居を発見。
「運試しの鳥居」といって、鳥居中央の丸い穴に
小石を3つ投げて、穴を通った数で運試しが出来るそうです。
本殿(現在、改築中)への参拝を済ませて
境内をゆっくり散策しました。
観光客の多い日光でも、ここまで来る人は少ないのか、
境内で誰ひとりすれ違うことはありませんでした。
滝尾神社から、いよいよ東照宮を目指します。
今度は下り坂がひたすら続いていました。
ただ、苔が多くて何度も足を取られるため
慎重に慎重に時間をかけて下って行きました。
杉並木の道を下っている途中で妙に惹かれたこのお堂。
引き込まれるようにして境内に入ることに。
落ち着きのある佇まい。
「開山堂」という名のお堂です。
将棋の駒(しかも香車だらけ)がずらりと並んでいる
この観音堂は別名「産の宮」というそうです。
出産を控えた女性がここの駒を借りて自宅の神棚に飾ると
安産になると言われ、無事出産すると新しい駒と一緒に
返納する慣わしなのだそうです。
元祖『倍返し』を思わぬところで発見しました。
不思議と気持ちが落ち着く独特な空間でした。
結局この日は東照宮の拝観を断念。
ここまでで十分に足が疲れ、見るものも十分に満足したので
宿に戻って温泉でのんびり過ごすことに。
でも東照宮は後日にちゃんと拝観してまいりました。