○○注意報
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

第5章 きっかけⅡ

私も勤務先では社会保険加入者となり、

従業員割引の可能な全国の宿泊施設のパンフをもらった。


Hの仕事も安定してきて、

たまには2人で一泊旅行でも行きたいと思い、

その日の夜、
パンフを見せながら

Hに話を持ち掛けた。



すると、突然怒り出した。

「そんな余裕がどこにあるんだ!」


と言うのだ。


自分の趣味である釣りには、

毎月最低でも一度は行き、

その度に数万円は掛かっていた。


結婚して5年経っていたが、
釣り以外の旅行に出掛けた事は一度も無かった。


それなのに、
何故そこまで言われなければならないのか?


そう思ったら、

怒りが爆発した。


今まで言わなかった不満が、一気に爆発したように、
感情をぶつけていた。

「どうせ行ったってケンカになるだけだろ!」

「一度も連れて行かない癖に何が分かるっていうのよ!」

その日は姑達は留守だったのだろうか、

2人で散々言い合いをした挙げ句、

「気に入らないなら出て行けよ!」


とHが言った。


いつものことだった。

第5章 きっかけ

結局Hは、大きなショッピングセンターのフードコートに入っている、
飲食店に落ち着いた。


遠目から見に行った。
学生アルバイトに混ざって、慣れないながらも必死で働く姿を見た時、

思わず涙が溢れそうになった。


辛い思いをしてはいないだろうか・・・。



まるでアニメ巨人の星に出て来る主人公の姉のようだった。



数週間も経つと、そんな気持ちは消えた。

職場の飲み会等にも誘われるようになり、


真面目に働くHを店長が認め、

社会保険に入れてくれたり、
重要な作業を任せてもらえるようになっていた。


飲み会のお金を多めに渡すと、
「こんなにいいの?」

と私の顔を見たHに、


「せっかく誘われて、万一足りなかったら恥ずかしいでしょ!」

と言って、微笑んだ。


「ありがとう。」
と言いながら、何か思ったような顔をしていた。

多分、この時はまだ、

2人の心はしっかりと繋がっていた。


しかし、
この数日後、
私の言った一言が、
とんでもない事態になってしまうなどとは夢にも思っていなかった。

第5章 居候

Hの実家は、3LDKのマンションだった。


舅と姑は別々の部屋にいるので南側ね和室を使わせてもらうことになった。


襖一枚となりはリビングで、
殆どプライベートは無いに等しかった。



部屋があるだけありがたいと思うしかなかった。


そんな中、
Hは新たな仕事を探したが、今までのような仕事があるわけもなく


職人になりたいと、探したが、年齢が30を超えたHには、どんなに体力があると言っても十代を募集しているのに、
受け入れて貰えるはずがなかった。



ようやく探した植木職人の仕事に就くことになったが、

高い道具代や仕事着を買い、

元を取る前に、数ヶ月で親方と揉めて辞めてしまった。


せっかく資格を持っているのだから、
それを生かす仕事を薦めたのだが、


全く聞く耳を持たなかった。



その後転々と勤め先を変えた。


苦しかったと思う。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>