鋼の錬金術師やジョジョの奇妙な冒険、銀魂など、大ヒットコミックが続々と実写化され、ファンから悲鳴が上がる光景もそれほど珍しくなくなってきた。
私もオタク(二次元のものが好きという意味で)であり、実写化には悪感情を抱くこともある。「どうしてこうなった」とTwitterで呟いてしまいたいときが何度もあった。しかしふと思った。前述の3作品にはもれなくショックを受けたが、自分にとっては思い入れがそこまである作品ではない。勿論コミックやアニメを楽しんでいたが、推しキャラができるほど入れ込んではいないはず。Twitterで見かけるようなファンの方々の様に応援してきたわけじゃないのに、この胸に滾る憤りは何なのか…
という訳で少し考えてみた。
*なぜオタクは実写化に反応してしまうのか*
結論から言えば、オタクにとってフィクションが大切な存在だからである。フィクションを趣味として生活の領域にまで広げている人には、思い入れのあるキャラ、いわゆる推しキャラが存在し、そのキャラの一挙手一投足に心を動かされたり、思わずキャラクターに感情移入してしまったりと、とにかく画面上の絵を超えた存在になる。
そういった人にとってオンエアを少し見ただけのアニメであっても、自分の好きなキャラのお隣さんの様な存在になるのではないだろうか。お隣さんの家に知らない人たちにずかずかと侵入されれば、犯人に対して憤りを覚えるだろう。下手すると現実のお隣さんより身近な存在だ。
また、ありきたりな話だが、本当に興味のないものには、反応すらしない。何かしらの要素に興味を抱き、視聴を決めたはずだ。そのため多少なりとも(本人が意識していなくても)期待を持って該当する実写化映像を視聴してしまい、ショックを受ける。