ギムレットには気を付けて。
お店によって、まったく正反対の味に仕上げるカクテルなので。

まずはギムレットのこれまでをざっくりまとめましたのでどうぞ。


・壊血病に侵されていた船乗りたちが柑橘類の治癒効果を実感しだしたのが18世紀半ば。

・イギリス海軍は特に入手しやすかったライムを兵たちに支給しました。

・同じくして支給されていたジンと混ぜて飲むスタイルが広まります(ギムレットの元祖)。

・しかしライムは超高価なうえに日持ちがしないので扱いがしんどい。

・19世紀半ば、そこで生まれたのがコーディアルライム(ライムシロップ)でした。

・壊血病から解放された船乗りたちはジンとコーディアルライムをミックスした飲み物に時の海軍医「ギムレット」卿の名前を冠し愛し、ここにギムレットカクテルが誕生したのです。

・その後日本にも伝えられます。
1980年代以降になると日本国内でも生のライムが入手しやすくなってきて、コーディアルライムからフレッシュジュースに切り替えてゆくバーテンダーが増えました。

・そして現代、ギムレットはフレッシュライムで仕上げるスタイルが多くを占め、キレッキレの鋭さが持ち味のカクテルの代表格となっているのです。
その一方で古き良きスタイルを愛でる、コーディアルライムによるやさしい甘味のギムレットも変わらぬ支持を得ているのです。


いかがでしょうか。ギムレットカクテルの味わいの広い幅。
初めてのバーに伺う機会があれば、なにも言わずオーダーして、そのお店のギムレットの味を楽しむのが一興かと思うのです。

というわけで結論      ギムレットには気を付けなくていいよ。

ちなみにオクターブでは鋭さを際立たせております。


《レシピ》

・ドライジン(シップスミスvjop)・・45ml
・フレッシュライムジュース・・・  15ml
・和三盆糖・・・・・・・・・・・・1tsp
・ライムピール(ワンカット)※シェーカーに入れる

●シェーク