理由
静岡駅で新幹線を降りた。改札を抜けると雨が降っていた。パソコンの入った鞄を脇に抱え、携帯片手にタクシーに乗り込んだ。小林からメールが届いている。 「12:00スタートですよ。」 いちいちうるさい奴だ。タクシーの運転手さんに「丸々ビルまで」と行き先を伝えた後 小林に電話をかけた。「はい小林です。」「俺だけど。 12:00スタートはいいけど、昨日の先方からの金額はどうなった?」「はい、、、今のところ四千万です。」「は?」 昨日のことをしっかり覚えていなかった俺は思わず大きな声で叫んでしまった。「わかった。とりあえず今日はしっかり仕事しよう。」そう言った頃、目的地に到着した。 「あーどうしてこうなっちゃうんだろ。」 タクシーを降りて携帯を眺めながらボソボソ呟いた。ビルの前で小林が待っていた。「なあ小林。」「はい?」「実はさ、昨日のことや、その前のことが二日酔いのせいか、思い出せないんだよね。」「石神さん、いつものことじゃないですか。」小林に突っ込まれると、なぜかイラッとした。