どーも、あけおめKTA(ムケちゃん)です。
気づけばアッという間に2014年。
ダラダラと書き続けた2012年山口旅行記ものらりくらりと第5弾。
前回
食欲に負けてムチャをした挙げ句、
お目当ての焼きカレーにもありつけず、
約束の時間まで残りわずかとなってしまって慌ててタクシーに乗り込んだものの、
目的地までの道はプチ渋滞。
果たして無事に待ち合わせ時刻に間に合うことが出来るのか!?
筆者のやる気も少々落ち気味の第5話を
前回のつづきからどーぞ!
「おしのび山口~その⑤~フグ・フグ・フグ編」
タクシーが関門トンネルの入口にさしかかると、さっきまでスイスイ流れてた車の列がピタッと止まってしまったござる。
拙者「だ、大丈夫でござるか?」
運 「あー、ここはいつも混んじゃうんスよねー。」
拙者「そんな…、あと10分を切ってるでござるよ!」
運 「ま、ここ抜けちゃえばすぐですから、パパーっと行きやすよ!」
拙者「たのむでござるよー、たのむでござるよー。」
拙者の心配もよそに
たしかに運転手のオニーチャンが言ったとおりトンネルの入口を抜けてから車列はまたスーっと流れ始めたでござる。
それでもまだまだ安心はできぬでござる。
残りはわずか5分でござる!
運 「それじゃ、ボチボチいきやすよ!」
渋滞を抜けたところで運チャンの目の色が変わったでござる!
さっきまでのヘラヘラした男とはまるで別人でござる!
そこからはもう、
何をどうしたのやら、
どこをどう走ったのやら、
まったく記憶に無いでござる。
気づけばタクシーは目的のお店の前、
ダッシュボードの時間はピッタリ19時を示していたのでござる。
運「ね、間に合ったでしょ?」
そう言って振り返った運転手のオニーチャンの顔はまた、
元のヘラヘラに戻っていたのでござる。
まったく末恐ろしい男でござる。
山口県のタクシーのレベルの高さに驚愕しつつ、
速やかにお会計を済ませてタクシーを下車すると、
店の前ではすでに仲間たちが全員そろって拙者を出迎えていてくれていたでござる。
少々バツが悪かったものの、
仲間たちに朝の件を丁重に詫びをいれて、いざ晩御飯の時間でござる!
拙者はもう腹ぺこでござるよ。
下関で晩御飯と言えば、
食べるのはもちろん、
イエス!
フグでござる!!!
というワケで、
ここで少しだけフグについてのお勉強タイムでござる。
ご存知、フグは我々日本人にとってたいへん馴染みの深い魚でござる。
一説には縄文時代の昔から食べられていたとも言われているでござるから驚きでござる。(ちゃんと化石も出土しているでござるよ!)
今でこそ高級魚と位置付けられているフグでござるが、地元の人たちには古くから結構メジャーな魚だったそうでござる。
そんなフグでござるが、
実は日本の食卓から忽然と姿を消した空白の300年があったことを皆はご存知であろうか??
そして、
そこにはある2人の歴史上の有名人が深~く関係しているのでござるよ。
今を遡ること400年と少し。
「本能寺の変」から11年後の1592年のことでござる。
織田信長の亡き後、
空席となったトップの座にズドーンと滑り込んだのが
ご存知、太閤「豊臣秀吉」でござる。
この時の秀吉は天下をほぼその手中に収めてもうノリノリ状態。
もはや国内に敵はおらず調子に乗りまくった秀吉は、
「このまま朝鮮も手に入れるだぎゃあ!」
と全国から兵を集めて朝鮮征伐の準備を整え始めたのでござる。
俗にいう「朝鮮出兵」とか「文禄の役」とかいうやつでござるな。
朝鮮に向けて進軍するため全国から集められた兵たちは一旦下関に集結したのでござるが、
なぜか下関に来た兵士たちがバッタバッタと倒れては命を落とすという怪事件が頻発したのでござる。
よくよく調べてみると、
どうやら食事に出てきた魚が原因らしい…とのこと。
そうでござる…
その魚こそがフグなのでござる。
フグには「テトロドトキシン」という猛毒があり、
現在でも年間数十件のフグ中毒が発生し、うち数人が死亡しているほど扱いの難しい食材であるということは現代では常識でござる。
が、
もちろん全国諸所から集められた兵士たちがテトロドトキシンなんぞ知ってるハズもなく、
初めて見る異形の魚(フグ)を、
あろうことかまるまる内蔵ごと煮て
「美味いなぁ!美味いなぁ!」
と食べてしまったことにより沢山の被害者を出してしまったのでござる。
この惨状を知った秀吉はもうカンカン!
「ウッキー!今すぐフグを食べることを禁止するのだぎゃあ!!!」
となったワケで、
この秀吉の一言により、町の辻つじに「この魚食うべからず」と書かれた禁札が立てられ、
ここに「ふぐ中毒取締令」が敷かれたのでござる。
それからなんと300年もの間、
このフグ禁止令が続いていたというのだから驚きでござる。
ま、地元の民たちはコッソリと食べたりもしていたようでござるが、
表舞台からはその姿を消さざるを得なくなったワケでござる。
まさに「フグ不遇の時代」といったところでござるな。
しかし、
しかし、
そんな可哀想なフグも、
ある男によって今一度スポットライトを浴びることになるのでござるよ!!
時はズズイと流れ流れて西暦1894年、
長かった江戸時代も終わり、幕末、維新を経て日本が近代国家へと変貌を遂げた明治27年の事でござる。
時の内閣総理大臣(初代)である伊藤博文は、
日清戦争の講和条約締結の会談をするため下関のとある旅館を訪れていた。
これがいわゆる「下関条約」でござるな。
清の指導者、李鴻章と
日本の総理大臣、伊藤博文という二人の超VIPがお客様とあって、
旅館としてはピッチピチで活きの良い魚料理で最高のもてなしをしたいところ。
しかし
連日の嵐で海は大シケ、まともな漁もできず、活きのよい魚がぜんぜん用意できなかったのでござる。
このピンチに
旅館の女将は仕方なく
「こんな物しか用意できませんで…」
と恐る恐るフグ料理を提供したところ、
パクリと1口食べた伊藤博文が
「う、美味い!!」と大喜び。
伊藤「女将、これはなんという魚じゃ?」
女将「は、はい。実は…フグなのでございます。」
伊藤「なんと、フグとな!?ご、御禁制の魚でわないか!?」
女将「はい仰有る通りでございます。実はかくかくしかじか…こういう理由がございまして…。も、もちろん毒の処理はしっかりしてありますので安心してお食べください。」
伊藤「うーむ、なるほどのう。しかしこんなに美味い魚を御禁制のままにするのは忍びないのう。」
女将「はい、まことに。」
伊藤「うーむ…………、
ホントに毒の処理はしっかりと出来るのじゃな?」
女将「は、はい!それはもうしっかりと!この辺りの料理人ならば皆!」
伊藤「ふむぅ………。」
女将「………。」
伊藤「よし!!では山口と福岡に限ってフグの提供を解禁しよう!」
女将「ほ、ホントでございますか!?」
伊藤「女将よ、儂は内閣総理大臣ぞ?心配いたすな、これよりフグは解禁じゃ!さしずめここはフグ御公許第一号店といったところじゃな!」
女将「あ、ありがとうございます!!」
伊藤「わーはっはっは!しっかしフグは美味いのう!!わーはっはっは!」
と、そんなやりとりがあったとか無かったとか、
兎にも角にもこれでフグは晴れて300年の眠りから再び目覚める事になったでござる。
ややーっ、
めでたい話でござるなー。
我々が現在フグを食べられるのも、女将と伊藤博文さんのおかげなのでござる。
以上、
カンタンながら日本におけるフグの歴史をざっくりと紹介したワケでござるが、
如何せんもうお腹がペコペコでござる。
いざ下関のフグをたっぷりと堪能すると参るでござるよ!!
そして、
我ら一行が晩御飯に予約したお店こそ、
なんと
何を隠そう先ほどの話に出てきた女将の旅館、
フグ御公許第一号店!
下関、いや日本のフグ料理の総本山!!
「春帆楼 本店」その店でござる!!
ふーふー!
イエイイエーイ!
いやー、
さすがに外観からしてお安くない感じでござる。
建物こそキレイに造り直されているでござるが、老舗の雰囲気がプンプンするでござるよ。
とてつもない重厚感でござる。
「やはりせっかくフグの本場に行くんだからイチバンのお店がいいよねー!」
などと安直な考えで予約したのでござるが、想像以上に敷居が高そうでござる。
果たして我々みたいな下郎が入ってもいいものでござろうか?
入り口のガラスに写りこんで見える我々の姿は、完全に場違いな薄汚れた格好の男8人衆でござる。
こんなことなら紋付きの1つでも着てくれば良かったでござったなぁ。
なーんてな事を考えながら恐る恐る建物の中に入ると、
一階はまるでホテルのロビーのような感じの落ち着いた大人の空間。
受付のカウンターにはビシッとキメた服装の男が立っているでござる。
勇気を振り絞り、
おっかなびっくり受付の前まで行き予約してある旨を告げたところ、
カウンターの男はチラリとこちらを見るなりパンパン!と奥の方に向かって手を鳴らしたのでござる。
すると、
後ろの扉が開いて中から黒いスーツに身を包んだ屈強な男たちがゾロゾロと出てきたのでござる。!
7~8人はいたでござろうか、
アッという間に周りを取り囲まれた我々は為すすべもなくただ立ち尽くすだけ。
「お客様のお帰りだ。出口までご案内して差し上げろ。」
カウンターの男がそう言うと、黒スーツ達は我々の腕をガッと掴んでそのまま出口の方までズカズカと………
なーんて事はまったく無くって、
とっても丁寧な対応を
とってもステキな笑顔でしてくだすったでござる。
なんだか勝手にビクビクしてた拙者が馬鹿みたいでござるよ。
ドジっこ忍者でござる。
忍法エヘヘのへでござる。
エレベーターで上の階へ、
そこから長い廊下を案内人の後ろに着いて奥へ奥へと進むとついにはイチバン奥まで突き当たったでござる。
案内人がスッと左手をだして
「こちらでございます」
と指し示した方向には、
それはそれはもう立派なお座敷が用意されてあったござる。
気づけばアッという間に2014年。
っていうか、もう5月なんだね。
エヘヘ。
ダラダラと書き続けた2012年山口旅行記ものらりくらりと第5弾。
前回
食欲に負けてムチャをした挙げ句、
お目当ての焼きカレーにもありつけず、
約束の時間まで残りわずかとなってしまって慌ててタクシーに乗り込んだものの、
目的地までの道はプチ渋滞。
果たして無事に待ち合わせ時刻に間に合うことが出来るのか!?
筆者のやる気も少々落ち気味の第5話を
前回のつづきからどーぞ!
「おしのび山口~その⑤~フグ・フグ・フグ編」
タクシーが関門トンネルの入口にさしかかると、さっきまでスイスイ流れてた車の列がピタッと止まってしまったござる。
拙者「だ、大丈夫でござるか?」
運 「あー、ここはいつも混んじゃうんスよねー。」
拙者「そんな…、あと10分を切ってるでござるよ!」
運 「ま、ここ抜けちゃえばすぐですから、パパーっと行きやすよ!」
拙者「たのむでござるよー、たのむでござるよー。」
拙者の心配もよそに
たしかに運転手のオニーチャンが言ったとおりトンネルの入口を抜けてから車列はまたスーっと流れ始めたでござる。
それでもまだまだ安心はできぬでござる。
残りはわずか5分でござる!
運 「それじゃ、ボチボチいきやすよ!」
渋滞を抜けたところで運チャンの目の色が変わったでござる!
さっきまでのヘラヘラした男とはまるで別人でござる!
そこからはもう、
何をどうしたのやら、
どこをどう走ったのやら、
まったく記憶に無いでござる。
気づけばタクシーは目的のお店の前、
ダッシュボードの時間はピッタリ19時を示していたのでござる。
運「ね、間に合ったでしょ?」
そう言って振り返った運転手のオニーチャンの顔はまた、
元のヘラヘラに戻っていたのでござる。
まったく末恐ろしい男でござる。
山口県のタクシーのレベルの高さに驚愕しつつ、
速やかにお会計を済ませてタクシーを下車すると、
店の前ではすでに仲間たちが全員そろって拙者を出迎えていてくれていたでござる。
少々バツが悪かったものの、
仲間たちに朝の件を丁重に詫びをいれて、いざ晩御飯の時間でござる!
拙者はもう腹ぺこでござるよ。
下関で晩御飯と言えば、
食べるのはもちろん、
イエス!
フグでござる!!!
というワケで、
ここで少しだけフグについてのお勉強タイムでござる。
ご存知、フグは我々日本人にとってたいへん馴染みの深い魚でござる。
一説には縄文時代の昔から食べられていたとも言われているでござるから驚きでござる。(ちゃんと化石も出土しているでござるよ!)
今でこそ高級魚と位置付けられているフグでござるが、地元の人たちには古くから結構メジャーな魚だったそうでござる。
そんなフグでござるが、
実は日本の食卓から忽然と姿を消した空白の300年があったことを皆はご存知であろうか??
そして、
そこにはある2人の歴史上の有名人が深~く関係しているのでござるよ。
今を遡ること400年と少し。
「本能寺の変」から11年後の1592年のことでござる。
織田信長の亡き後、
空席となったトップの座にズドーンと滑り込んだのが
ご存知、太閤「豊臣秀吉」でござる。
この時の秀吉は天下をほぼその手中に収めてもうノリノリ状態。
もはや国内に敵はおらず調子に乗りまくった秀吉は、
「このまま朝鮮も手に入れるだぎゃあ!」
と全国から兵を集めて朝鮮征伐の準備を整え始めたのでござる。
俗にいう「朝鮮出兵」とか「文禄の役」とかいうやつでござるな。
朝鮮に向けて進軍するため全国から集められた兵たちは一旦下関に集結したのでござるが、
なぜか下関に来た兵士たちがバッタバッタと倒れては命を落とすという怪事件が頻発したのでござる。
よくよく調べてみると、
どうやら食事に出てきた魚が原因らしい…とのこと。
そうでござる…
その魚こそがフグなのでござる。
フグには「テトロドトキシン」という猛毒があり、
現在でも年間数十件のフグ中毒が発生し、うち数人が死亡しているほど扱いの難しい食材であるということは現代では常識でござる。
が、
もちろん全国諸所から集められた兵士たちがテトロドトキシンなんぞ知ってるハズもなく、
初めて見る異形の魚(フグ)を、
あろうことかまるまる内蔵ごと煮て
「美味いなぁ!美味いなぁ!」
と食べてしまったことにより沢山の被害者を出してしまったのでござる。
この惨状を知った秀吉はもうカンカン!
「ウッキー!今すぐフグを食べることを禁止するのだぎゃあ!!!」
となったワケで、
この秀吉の一言により、町の辻つじに「この魚食うべからず」と書かれた禁札が立てられ、
ここに「ふぐ中毒取締令」が敷かれたのでござる。
それからなんと300年もの間、
このフグ禁止令が続いていたというのだから驚きでござる。
ま、地元の民たちはコッソリと食べたりもしていたようでござるが、
表舞台からはその姿を消さざるを得なくなったワケでござる。
まさに「フグ不遇の時代」といったところでござるな。
しかし、
しかし、
そんな可哀想なフグも、
ある男によって今一度スポットライトを浴びることになるのでござるよ!!
時はズズイと流れ流れて西暦1894年、
長かった江戸時代も終わり、幕末、維新を経て日本が近代国家へと変貌を遂げた明治27年の事でござる。
時の内閣総理大臣(初代)である伊藤博文は、
日清戦争の講和条約締結の会談をするため下関のとある旅館を訪れていた。
これがいわゆる「下関条約」でござるな。
清の指導者、李鴻章と
日本の総理大臣、伊藤博文という二人の超VIPがお客様とあって、
旅館としてはピッチピチで活きの良い魚料理で最高のもてなしをしたいところ。
しかし
連日の嵐で海は大シケ、まともな漁もできず、活きのよい魚がぜんぜん用意できなかったのでござる。
このピンチに
旅館の女将は仕方なく
「こんな物しか用意できませんで…」
と恐る恐るフグ料理を提供したところ、
パクリと1口食べた伊藤博文が
「う、美味い!!」と大喜び。
伊藤「女将、これはなんという魚じゃ?」
女将「は、はい。実は…フグなのでございます。」
伊藤「なんと、フグとな!?ご、御禁制の魚でわないか!?」
女将「はい仰有る通りでございます。実はかくかくしかじか…こういう理由がございまして…。も、もちろん毒の処理はしっかりしてありますので安心してお食べください。」
伊藤「うーむ、なるほどのう。しかしこんなに美味い魚を御禁制のままにするのは忍びないのう。」
女将「はい、まことに。」
伊藤「うーむ…………、
ホントに毒の処理はしっかりと出来るのじゃな?」
女将「は、はい!それはもうしっかりと!この辺りの料理人ならば皆!」
伊藤「ふむぅ………。」
女将「………。」
伊藤「よし!!では山口と福岡に限ってフグの提供を解禁しよう!」
女将「ほ、ホントでございますか!?」
伊藤「女将よ、儂は内閣総理大臣ぞ?心配いたすな、これよりフグは解禁じゃ!さしずめここはフグ御公許第一号店といったところじゃな!」
女将「あ、ありがとうございます!!」
伊藤「わーはっはっは!しっかしフグは美味いのう!!わーはっはっは!」
と、そんなやりとりがあったとか無かったとか、
兎にも角にもこれでフグは晴れて300年の眠りから再び目覚める事になったでござる。
ややーっ、
めでたい話でござるなー。
我々が現在フグを食べられるのも、女将と伊藤博文さんのおかげなのでござる。
以上、
カンタンながら日本におけるフグの歴史をざっくりと紹介したワケでござるが、
如何せんもうお腹がペコペコでござる。
いざ下関のフグをたっぷりと堪能すると参るでござるよ!!
そして、
我ら一行が晩御飯に予約したお店こそ、
なんと
何を隠そう先ほどの話に出てきた女将の旅館、
フグ御公許第一号店!
下関、いや日本のフグ料理の総本山!!
「春帆楼 本店」その店でござる!!
ふーふー!
イエイイエーイ!
いやー、
さすがに外観からしてお安くない感じでござる。
建物こそキレイに造り直されているでござるが、老舗の雰囲気がプンプンするでござるよ。
とてつもない重厚感でござる。
「やはりせっかくフグの本場に行くんだからイチバンのお店がいいよねー!」
などと安直な考えで予約したのでござるが、想像以上に敷居が高そうでござる。
果たして我々みたいな下郎が入ってもいいものでござろうか?
入り口のガラスに写りこんで見える我々の姿は、完全に場違いな薄汚れた格好の男8人衆でござる。
こんなことなら紋付きの1つでも着てくれば良かったでござったなぁ。
なーんてな事を考えながら恐る恐る建物の中に入ると、
一階はまるでホテルのロビーのような感じの落ち着いた大人の空間。
受付のカウンターにはビシッとキメた服装の男が立っているでござる。
勇気を振り絞り、
おっかなびっくり受付の前まで行き予約してある旨を告げたところ、
カウンターの男はチラリとこちらを見るなりパンパン!と奥の方に向かって手を鳴らしたのでござる。
すると、
後ろの扉が開いて中から黒いスーツに身を包んだ屈強な男たちがゾロゾロと出てきたのでござる。!
7~8人はいたでござろうか、
アッという間に周りを取り囲まれた我々は為すすべもなくただ立ち尽くすだけ。
「お客様のお帰りだ。出口までご案内して差し上げろ。」
カウンターの男がそう言うと、黒スーツ達は我々の腕をガッと掴んでそのまま出口の方までズカズカと………
なーんて事はまったく無くって、
とっても丁寧な対応を
とってもステキな笑顔でしてくだすったでござる。
なんだか勝手にビクビクしてた拙者が馬鹿みたいでござるよ。
ドジっこ忍者でござる。
忍法エヘヘのへでござる。
エレベーターで上の階へ、
そこから長い廊下を案内人の後ろに着いて奥へ奥へと進むとついにはイチバン奥まで突き当たったでござる。
案内人がスッと左手をだして
「こちらでございます」
と指し示した方向には、
それはそれはもう立派なお座敷が用意されてあったござる。
しかも大きな窓からは瀬戸内海が一望できるのござるよ!!
ものすごく良い部屋でござる。
なんでも、
この部屋では以前に天皇陛下もお食事された事があるらしく、
その名も「帝の間」というのだそうでござるよ。
奥にサラッと掛かってる掛け軸や書なども、あんな人やこんな人が書いたという由緒正しき大変価値のある物なのだそうでござる。
やややっ、
とんでもない部屋に通されたもんでござるなー!
酔っ払って粗相なんて間違ってもゼッタイにできないでござる。
さすがの老舗パワー全開でござるよ!
キンチョーでからっからに渇いた喉をまずはビールでキュッと潤していたら、
さぁさぁさぁさぁ、
きたでござる、
きたでござるよ!
てっちり、てっさを始め、焼いたり蒸したり煮てみたり、
次から次へとフグ料理が運ばれてきて
気付けばテーブルの上はフグ料理のフルコースでござる!
1万円くらいの比較的お手頃なコースを予約したにもかかわらず
満足感ハンパなしでござる。
こうなると
自然とビールグラスをグイ呑みに持ち替えて
山口の銘酒「獺祭」をいただく事になるでござるよ。
カーッ!!
さすがは天下に名の知れた銘酒。
スイスイと喉を通り過ぎてゆくでござる。
ついつい飲みすぎてしまいそうになるでござるが、
調子に乗るとアッという間に予算をオーバーしてしまうので、
ほどほどに切り上げて続きはホテルにて飲み直しでござる。
いやぁ、
山口が誇るフグ料理の最高峰、
「春帆楼」
噂に違わぬ味と品格、
タップリと堪能させていただいたでござる。
こうして
宴もたけなわプリンスホテルとばかりに、
宿に戻った拙者ら一行は、
ものすごく良い部屋でござる。
なんでも、
この部屋では以前に天皇陛下もお食事された事があるらしく、
その名も「帝の間」というのだそうでござるよ。
奥にサラッと掛かってる掛け軸や書なども、あんな人やこんな人が書いたという由緒正しき大変価値のある物なのだそうでござる。
やややっ、
とんでもない部屋に通されたもんでござるなー!
酔っ払って粗相なんて間違ってもゼッタイにできないでござる。
さすがの老舗パワー全開でござるよ!
キンチョーでからっからに渇いた喉をまずはビールでキュッと潤していたら、
さぁさぁさぁさぁ、
きたでござる、
きたでござるよ!
てっちり、てっさを始め、焼いたり蒸したり煮てみたり、
次から次へとフグ料理が運ばれてきて
気付けばテーブルの上はフグ料理のフルコースでござる!
1万円くらいの比較的お手頃なコースを予約したにもかかわらず
満足感ハンパなしでござる。
こうなると
自然とビールグラスをグイ呑みに持ち替えて
山口の銘酒「獺祭」をいただく事になるでござるよ。
カーッ!!
さすがは天下に名の知れた銘酒。
スイスイと喉を通り過ぎてゆくでござる。
ついつい飲みすぎてしまいそうになるでござるが、
調子に乗るとアッという間に予算をオーバーしてしまうので、
ほどほどに切り上げて続きはホテルにて飲み直しでござる。
いやぁ、
山口が誇るフグ料理の最高峰、
「春帆楼」
噂に違わぬ味と品格、
タップリと堪能させていただいたでござる。
こうして
宴もたけなわプリンスホテルとばかりに、
宿に戻った拙者ら一行は、
夜が更けるまでどころか
東の空がうっすらと白んでくるまで部屋で飲み明かしたワケでござる。
男8人、月明かりを肴に酒を酌み交わせば面白きことはゴマンとあるのでござるが、
それはまた別の機会にでも話すとするでござるよ。
ともあれ、
山口旅行、激動の一日目はこうして幕を閉じたのでござる。
朝からドタバタ続きでヘトヘトの一日でござるよ。
次回「おしのび山口 その⑥」は
いよいよ完結編。
ドバーッと2日目をさらって
とっとと終わらせたいのがみえみえ中尾ミエの術でござる!
それでわ、
今日はこの辺でドロンさせていただくでござるよ、
ニンニン!!
東の空がうっすらと白んでくるまで部屋で飲み明かしたワケでござる。
男8人、月明かりを肴に酒を酌み交わせば面白きことはゴマンとあるのでござるが、
それはまた別の機会にでも話すとするでござるよ。
ともあれ、
山口旅行、激動の一日目はこうして幕を閉じたのでござる。
朝からドタバタ続きでヘトヘトの一日でござるよ。
次回「おしのび山口 その⑥」は
いよいよ完結編。
ドバーッと2日目をさらって
とっとと終わらせたいのがみえみえ中尾ミエの術でござる!
それでわ、
今日はこの辺でドロンさせていただくでござるよ、
ニンニン!!