在宅ボランティア養成講座 | 脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)七奈子の闘病記

脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)七奈子の闘病記

2013年8月30日☆☆娘の七奈子は、3歳10ヵ月で天国へお引っ越ししました☆☆病名は、脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)見守ることしかできなかった10ヵ月の闘病生活と共に、今のワタシの気持ちを綴っています。

昨日、養成講座の終了式でした。
昨年の秋から受講して、座学を数回にわたってプロフェッショナルな講師の方々より講義頂き、今年に入ってから緩和病棟のある病院、在宅訪問に同行させて頂きました。福岡県委託なので、講義は全て無料になり、クリニックや施設への交通費のみ実費。定員30名、受け付け開始から締め切りまでが早いと後に知ることになり、今回受講できる機会を与えてくれたナナと同じ病で天国へお引越ししたYちゃんパパさんに感謝*\(^o^)/*他県で、在宅ホスピスのイベントがあり、その繋がりで福岡へのバトンを渡してくれました。

話しは、ズレますが、こんなにも繋がってるんだと実感することばかりで、今のこの時この瞬間も、全てが何かしら操作されているように思えてなりません。宗教的に言えば、天からの導きのような感じです。目に見えないチカラと言った方が的確かもしれません。

講座受講の話に戻ります。

座学の受講では終了後に、グループディスカッションがあり、5、6人ほどのグループになって今回の講座について話し合い、意見をまとめて代表のひとりが発表する。

私の今までの人生で、全く経験する事のなかった世界、めっちゃ苦手な分野なのに何故だろう、興味があるから苦手じゃない。むしろ楽しい。年齢も様々で上の方は、80代の女性。介護される前にボランティアを志すと言う女性がいたり、子育てがひと段落したから社会に恩返しがしたい方、主人をこちらのクリニックで看取ってもらったので、同じく恩返しがしたい方、看護士、ソーシャルワーカー、歯科医師などの資格ある方など様々でした。今までの自分だと異業種交流なんて考えられなかったけど(自分にこれといった仕事がなかったので)今は、堂々と話すことができる。仕事は、派遣の仕事だけれど(笑)

自分軸が、ナナだから。
ブレることがないんだ。
私の中にいつもナナがいる。

緩和ケア病棟の実習では、「鏡開きの日」で明るいデイルーム兼台所のある部屋。患者さんとご家族が、音楽療法士さんのピアノを聴きながら、ぜんざいを召し上がっていました。同じテーブルに座り、お話しを傾聴させてもらう。ここで私は、衝撃的な話しを耳にする。

患者さん(ご主人)
ご家族は、奥様、子どもさん
末期の肝臓癌、年齢は80代なので、子どもさんも50代。見た目は、普通の和やかなご家族だ。奥様が、ピアノの伴奏に合わせてステキな歌声でハモっていたので、コーラスされていたんですか?と、会話を始め話していくうちに、「この世は、神も仏もいないのよ。」と、優しく歌うような口調で厳しい発言をされた。驚いた表情の私に続けて、子どもは、3人いたのよ。今は、ひとりだけどね。一番上の子は、6才のときに白血病で亡くなり、一番下の子は、柔道の練習のときに頭を打ったことが原因で脳腫瘍、開頭したときには血で溢れていたのよ。残った子は、真ん中の子。そして、主人も癌になった…

サラッと、物語を読むように話されるその姿をぼんやりと眺める私に、「ね、いないと思うでしょう。」同意を求められる。座学で学んだ知識やと、肯定も否定もしてはいけないのだ。

私は…本来なら話すべきではないのだが、ナナの話しをした。女性は、カウンセラーのように私の話しを聴いてくれた。逆やろ⁇ってツッコミたくなるけれど、困難を乗り越えた人って、やっぱり凄いなあとしみじみ感じた。患者さんのご主人さんも昔、昔の子どもの死についてポツポツとお話しをされ、続いて子どもさんが、亡き兄弟の話しをされた。私の座ってるテーブルは、後からボランティアコーディネーターさん曰く誰も入っていけない雰囲気だったようだ。

養成講座の修了式の後、ひとりひとりマイクを回して感想を述べていく。

私の番がやってきた。

冒頭と同じく座学、実習と無料で受けれて有難いことのお礼を述べた。そして、幼い子どもの死を沢山みてきた私からしたら、
大人の年配の方々のホスピスは羨ましくもあった事、しかし、今回の講座で数回の座学を学び、実習では、衝撃的な話しを聴き、色んな方々との交流の中で、大人も子どもも当たり前だけれど同じ人間なんだ。違いはないんだと思える自分になったんです…(省略)

と、力説しちゃいました。私の中では、ずっと子どもホスピス、子どもホスピス、何がなんでもって思ってたので、この講座で学んだことは全体を少しは見通せる自分になれたかと思っています。

養成講座の後は、ボランティアに登録する仕組みになっているのだが、諸事情でそこは保留にして頂いた。各ボランティア団体の代表の方々が数名いらっしゃっていて、偶然にも別の講演会を開催されたときの方で、一番前に座っていた私のことを憶えてくれていた大人のホスピス代表の女性が、話しかけてくださいました。

女性「私、二股なのよ。」
わたし「⁇」

女性が、名刺を渡してくれた。その名刺の後ろには、看護士の経歴の後に、子どもを亡くした親の会⚪︎⚪︎代表…

女性「もう、30年になるわ。子どもが亡くなってね。でも、昨日のことのように今でも思い出す。死と生のこと、頭から離れた事がないから、この活動をしているの。私よりもだいぶ小柄な着物の似合う60代以降の上品な女性の方から、腕をポンポンってされたとき、ナナを亡くしてからずっとずっと辛かった当初の感覚と同じような涙が溢れた。

この講座の締めくくり、ナナが仕掛けてくれたように思えてならない。

本当に、あの子凄いんよ。

だから、わたしは

また一歩進めるんだ。

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Yちゃんからのバトン繋げますね。

大きな大きな収穫をありがとう♡