・結婚後・綾乃の 回想     *固有名詞は 架空のものです

 

 和久井綾乃は社内恋愛の後に、深田祐樹と結婚している。

 

最近は会社の同僚からの呼びかけも”深田さん”と、呼びかけられ、その言葉に違和感

なく応えている綾乃。

結婚当初は和久井の性の方が好きと(和久井)を名乗っていた綾乃ではあるが、在籍する総務課に居る複数の女性メンバーを見れば、噂の広がることはやむをえないことでもあるが、新婚旅行の土産などは 敢えて配ることなく、素知らぬ顔で通していた。

 

 

何はともあれ二人での生活を始めること探し当てたマンションという環境の部屋。

新しく二人で始まる生活の場。整然と置かれた家具に想いも膨らむ二人での生活。

誰にも邪魔されることのない二人での生活となれば・・ 。 。

 

結婚生活の日々を重ねるたびに知り得ることとなった精力旺盛な主人。

・・だが、夫婦の絆には性的な相性も重要視とする綾乃。

 

居間で寛ぐ時であっても、三十男の手慣れているかのような攻めは、ディープキスから・焦らしと優しい語りかけの後、それは しだいに激しいものとなり、一気に綾乃

の身体はオーガズムへと押し上げられ・・ 。

 

   ああーっ ・・メラメラ

 

 悲鳴ともとれる 喘ぎ声をもらしたあと、震える身体を隠すかのように背を向け・・

ニヤリと ウシシ 見とどけたあとに包み込むかのような優しさ・・

 ”この人ならば ”と、微かな欠点は払しょくし、夫婦生活を楽しむ綾乃。

 

 その後の夫婦生活に於いても、主人の性に関するフェチ的な彼の好みや特別なものはないとしても ” 城 ” へと帰宅早々、誰の眼もないがこそ、、夏の時など、女性的な 

 綾乃の容姿に眼を留めると・・

 

  えっ、 今 ??

 

  「今日のこのような服と、綾乃の白い肌の この色気には・・」 と、

 

うなじを嗅ぐかのような柔らかなキスと・・身体に浮き出るラインを確かめるかのように魅力ある胸からヒップへのタッチ。

 優しさと想い遣りを感じ得る主人であればこそ受け入れ、性的思考も合致する夫婦生活には綾乃 も満足な思いでいる。

 性は慰みではなく彩である と 誰かが言ってた。・・若い、今なればこそ と・・。

 

 

 それにしても、タイミングか神様のイタズラなのか、五か月ほどの時を得て、身体に沸き起こる体調不良はタオルとティッシュは手放せないほどの嘔吐。

  綾乃は、調べあげていたレディースクリニックへと駆け込んでいた。

 

思いは的中しており、由香の婚約 結納の時には体調不良と悪阻もようやく収まりかけ、、吹く風に秋の気配を感じ始めたこの週末。

 

 >久しぶりに、おじゃまします。

   なにを持って行きましょうかね?<

 

 >豚シャブか 寄せ鍋にしようと思ってるの。でも、材料は

 揃えてあるから、顔を見せてくれたら うれしいわ <

 

由布子の眼から見ても、我が家の女系家族は 美人揃いであることも嬉しく思い、久しく顔を合わせていない姉娘の綾乃に会うことを楽しみにしている。