「ギャラリーカフェわっつ」さんの記事をリブログさせていただきました。
ありがとうございます。
この記事で紹介されている、土屋志野さんの『ベランダのバッタ』という絵本を読みました。
これです→『ベランダのバッタ』
なんとも ほのぼのとした雰囲気で作者の 穏やかな人柄が伝わってきますね。
ベランダでバッタを見つけたという、ありふれた出来事から始まり、バッタの一挙手一投足に注目して絵にして作品にするというのは、作者の生き物に対する愛情や好奇心にある種の温かい安心感のようなものを感じます。
画風もそういった作者の内面が現れているようで魅力的ですね。
驚いたのは バッタが冬を越したこと。
普通のバッタは死んでしまいますよね。
一部 成虫のまま冬を起こすバッタがいるそうです。
この絵本のバッタは「ツチイナゴ」じゃないでしょうか。
丸っこい頭や体はツチイナゴに似ているし、 成虫のまま生きて冬を越すそうです。
ウィキペディアにも、
「日本に分布するバッタ類は卵で越冬する種類ばかりだが、ツチイナゴはライフサイクルが丁度半年分逆転しており、成虫で越冬する。」
と書いてあります。
画像検索すると、確かに丸っこい姿をしてますね。
これです
↓
ツチイナゴ
この話、作者のリアルな実体験じゃないだろうか。
一つ一つの出来事がリアルなんですよね。
これは絵本というだけにとどまらず、まるで観測日記のような側面がありますよ。
そして 作者の中でこの思いがけない出来事は、日常の中の大切な思い出になっているんじゃないだろうか。
…と、実体験という前提で話をしてしまってますが(^^;)
いや それにしてもすごい観察力というか、生き物に対する飽くなき興味というか。
動かない間は観察しやすいでしょうけど、動き出してからも飛び立つ瞬間や隣の家の壁にぶつかる瞬間まで見ることができたとしたら、運にも恵まれていますね。
根気よく観察した上、愛情深く見守り続けた結果じゃないでしょうか。
水に驚いて動いた後も手で持ち上げたりしないでバッタ自身が動くのを待ってあげたり、 部屋の中に入った時も家族に頼んで外に出してあげたりと、図らずも作者の生き物に対する温かい眼差しが感じられる作品です。
大自然をテーマにしなくても、ベランダの片隅でこんなにドラマチックな世界があるということを気づかせてくれる作品ですね。
そしてこの小さなバッタが、雪が積もっても耐える姿。
たくましさだけじゃなく、来るべき春を信じて待つ健気さも感じられて愛おしくなります。
小さな子供に読ませてあげたいような作品だと思いました。