日本相撲協会は両国国技館で九州場所の番付編成会議と
理事会を開き、秋場所で12勝をあげた関脇・琴奨菊(27歳、
本名・菊次(きくつぎ)一弘、福岡県出身、佐渡ヶ嶽部屋)の
大関昇進を満場一致で決めた。
相撲協会から二所ノ関理事(元関脇・金剛)と審判委員の
峰崎親方(元幕内・三杉磯)が使者に立ち、千葉県松戸市内の
佐渡ヶ嶽部屋で昇進を伝えた。新大関は昨年春場所後の
把瑠都以来で、日本人の大関誕生は、2007年名古屋場所後に
昇進した琴光喜以来、4年ぶりとなった。
伝達式の口上で琴奨菊は、宮本武蔵の兵法書から引いた
一切の迷いのない状態を意味する「万理一空(ばんりいっくう)の
境地を求めて、日々努力、精進致します」と述べた。
琴奨菊は自分を相撲に導いてくれた亡き祖父の名から
『一』の字をとって口上に入れることを明らかにしていた。