「傾聴雑感」シリーズでも書きましたが、本業の傍ら、まれに他人様の相談を受けることがあります。
特に女性からの相談は、多くが恋愛絡みです。
状況設定や深刻さの度合いも様々で、同じものはひとつとしてありません。
傾聴のスタンスは「傾聴雑感」シリーズで書いているとおりです。恋愛相談だからと言って特に変わったことはありません。
ただひとつ注意点をあげるとすれば、社会通念で言うところの「正論」を振りかざさないことです。
あらゆる状況に対して、ニュートラルな視点でいることです。
クライアント側の視点に立った時、カウンセラーがちょっとでも正論を口に出した時点で、これ以上本音を語ろうという気が失せると思います。
その時点で、カウンセリングは実の無いモノに終わる可能性が高いです。
身近な方に話した途端、正論を浴びせられるのが目に見えているから、ニュートラルに聴いて欲しいという期待でアナタを選んでくれたのです。
それを裏切る結果となるでしょう。
カウンセラー側の視点としては、クライアントと一緒にダンスするくらいの柔軟さが必要とされるように感じます。
恋愛相談に関しては、とにかく場数を踏んで、経験でカンを養うしかないように感じます。
本やネット情報は、あくまで参考に留めて、カウンセラーとしての自分を信じてクライアントに向かうのが良いと思われます。
あと、これは推測ですが、あまりに恋愛慣れしているカウンセラーも逆に適任ではないように感じます。
むしろ、決して器用ではなく、恋愛での痛みの経験と、そこから立ち直る経験をした人の方が、カウンセラーとしては適任のように感じます。
さて、本は参考程度に留めて下さいと書きましたが、恋愛相談の道しるべとして引用することが多いのが「エクトン」という本です。
分類としてはスピリチュアル系なのですが、内容はカウンセリング的要素が強いです。
その一部を引用して、今回は終わります。
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「関係」とは何か、知っていますか?
親密な関係は、人間として経験できる最もすばらしいもののひとつであるばかりでなく、同時に「あなたのすべての部分をオルガンのように弾く人」をあなたの世界に引き寄せることなのです。
あなたの限界を超えるような、あるいは不安を覚えるような、感情のボタンを押されて、安定を壊されたくない人は、最初から恋愛関係に陥らないことです。
もちろん、あなたの不安をもっと肯定的な方法で表面に出して、それを解放するのを助けてくれるようなパートナーを引き寄せることもできます。
「親密さ」とは何だと思いますか?
あなたのハートを丸ごと丸ごと見せるように、全部触れられるように開くことです。
愛されるリスクを冒すことです。
愛するリスクを冒すことです。
そこには、保証はありません。
もう二度と傷つかない、という保証もありません。
でも、いつであれ、ハートを100%開き、愛し愛されることを受け入れたとき、あなたは成長します。
関係の中で生じる困難を批判し判断することをやめるとき、それはあなたにとって問題ではなくなります。
自分のロマンスや親密さの表現に対して、闘い批判するのを止めたとき、あなたは自分の求めるものを引き寄せることができます。
そのためには、自分に本当に正直になる必要があります。
