我輩は丸の内OLである。


華のあるイメージな丸の内だけど、丸の内のランチは高いわりに大手資本のレストランばかり、オシャレなだけで大して美味しくもない。
(高層階ランチやアピシウスは別)
何より、一斉にランチタイムに店が混むので難民になることもしばしば。だから丸の内OLは小走り気味。ランチ的には、刺身の美味しい飲み屋がやってる定食に憧れを抱き、八重洲、日比谷、新橋、さらには赤坂見附OLが食べる参鶏湯ランチ等を羨んでいる生き物である。



会社帰りに丸の内だと知り合い遭遇率が高いので、よほど自分が丸の内OLだということを愛してるか、残業しちゃった、外に店を知らない、もう今日は会社の近くでいいや、田舎から出てきた(笑)、そんな丸の内OLしか夜の丸の内にはいない。千代田線沿線か、銀座に逃げていくのがリアルな丸の内OLである。


しかも、会社帰りに仲通りや丸ビルで買い物をすると、社内で服がカブる率が上がる。しかも、あ、あれトゥモローランドだなとバレバレ率も高い。まあバレてもいいんだけど。


送別ギフトや、バレンタインも、側から見たら丸の内のお洒落ショップで買った物でも、中にいると近場で調達した、その辺で買ったモノになってしまう。


そして何より、oggiに出てくる様なOLなんて一握り。迷走するオフィスカジュアルな上に、石畳対策の黒いサンダルのダサいOLが行き交う。


いわゆる丸の内OLというのは半分くらい妄想とイメージでしかないのである。


むしろ、


皇族の車の出入りに遭遇したり、帝劇や日生や宝塚劇場へ会社帰りに観劇できたり、明治生命館に馬車の発着場がある為、公道を走る馬車を目撃したり、丸の内界隈でしか体験できないことの方が自慢だったりする。

そして何より、毎日、

綺麗になった行幸通りの真ん中で、東京駅と皇居を夕日と共に眺められるのは、何より丸の内OLでよかったと思えるひとときでもある。

ちなみにこの行幸通りの地下では、毎週金曜日にマルシェが開催されていて、野菜や果物が売られている。
個人的には紅まどんなの時期に、スーパーより遥かに安い値段で売ってくれた果物屋さんと、東京駅側の端にある八百屋さんが安くて品も良くてお気に入り。


丸の内の真ん中で紅まどんなを値切る。


我輩は完全にBBA OLである。