木目のテーブルにグラスについた水滴が落ちる。
クーラーはお世辞にも効いているとは言えない。
「久しぶりだね」
櫛田は氷の溶けきったアイスレモンティーを置いて言った。
「なにか変わった事はあった?」
僕は首を振る。
「特にないね。平和でいいよ」
店内に僕達以外の客は居ない。
「そっか、残念」
悪びれずに彼女はいう。
「ご期待に沿えず申し訳ない」
彼女が微笑む。少しは心配してくれているようだ。
「君の方はどう?」
「うーん」
「何かあった?」
「大した事じゃないんだけど・・・」
彼女の次の言葉を待つ。
彼女はもう一度微笑む。
「まあいいじゃない。今日は君のカウンセリングに来たんだから」
苦笑してしまう。
確かにカウンセリングなんだろう。リハビリも兼ねている。
「僕は何の病気なのかな?櫛田先生」
「軽度のひきこもり、社会性の欠如、コミュニケーション能力の著しい低下、、、あとは活字中毒ってところかな?」
的確だと思う。
「ちょっと前まではあまり本とか読まなかったよね?」
「そうだね。月に一冊読めばいいところだった」
確かに元々は本はあまり読まなかった。
特に嫌いだった訳ではなかったがどちらかと言えば音楽や映画の方が興味があった。
おそらく今僕が求めているのは情報の量だ。
映画や音楽は感性で感じる情報量を含めれば膨大な量ではあるが
台本や歌詞の量は極めて少ない。
何故そんなに文字情報を求めているのだろうか?
漠然としているがやはり僕は文字情報に埋もれる警告(あるいはシグナル)を探しているのかも知れない。
彼女の意図は結局僕を捕まえて、まだ離してくれていないのではないだろうか?
そして僕は彼女を求めているのかもしてない。
食い殺されるカマキリの雄。
ただ僕はそうふと思ってしまった。
クーラーはお世辞にも効いているとは言えない。
「久しぶりだね」
櫛田は氷の溶けきったアイスレモンティーを置いて言った。
「なにか変わった事はあった?」
僕は首を振る。
「特にないね。平和でいいよ」
店内に僕達以外の客は居ない。
「そっか、残念」
悪びれずに彼女はいう。
「ご期待に沿えず申し訳ない」
彼女が微笑む。少しは心配してくれているようだ。
「君の方はどう?」
「うーん」
「何かあった?」
「大した事じゃないんだけど・・・」
彼女の次の言葉を待つ。
彼女はもう一度微笑む。
「まあいいじゃない。今日は君のカウンセリングに来たんだから」
苦笑してしまう。
確かにカウンセリングなんだろう。リハビリも兼ねている。
「僕は何の病気なのかな?櫛田先生」
「軽度のひきこもり、社会性の欠如、コミュニケーション能力の著しい低下、、、あとは活字中毒ってところかな?」
的確だと思う。
「ちょっと前まではあまり本とか読まなかったよね?」
「そうだね。月に一冊読めばいいところだった」
確かに元々は本はあまり読まなかった。
特に嫌いだった訳ではなかったがどちらかと言えば音楽や映画の方が興味があった。
おそらく今僕が求めているのは情報の量だ。
映画や音楽は感性で感じる情報量を含めれば膨大な量ではあるが
台本や歌詞の量は極めて少ない。
何故そんなに文字情報を求めているのだろうか?
漠然としているがやはり僕は文字情報に埋もれる警告(あるいはシグナル)を探しているのかも知れない。
彼女の意図は結局僕を捕まえて、まだ離してくれていないのではないだろうか?
そして僕は彼女を求めているのかもしてない。
食い殺されるカマキリの雄。
ただ僕はそうふと思ってしまった。