わたしは時に誰かのパンドラの箱に触れてしまう。
なるべくそうならないよう気を付けながら接し言葉を選んでいても相手にとっては踏み込み過ぎる瞬間がある。
それを善としては良くないし、でもわたしにとってそれはさほど難しく無い流れでありコントロールが面倒に思ったりもする。
その思考と人格と状況から導かれるそこは思うほど遠くはない。
誰かの胸の中にあるそれの模造品を作り上げて手を掛けてしまう時が一番怖い。
絶対にしてはならない事なのに。
もしわたしを優しい人間、暖かい人間だと思ったことがあるのならばそれはわたしがもうすでにあなたのパンドラの箱に手を伸ばし触れてしまったから。視えてしまったから。
そしてその中身がどのようなカードでもわたしは同じ顔で微笑むのです。
いつかそれをあなたへ向ける為。


