先日、あてもないドライブをした。

日頃、暮らしている所より標高の高い場所で車を停め、降り立ってみた。

空気が違った。



頭上の青い空には、風に流され動いている雲がある。

あともう少しで、その雲に手が届きそうな気がした。

人がいなければ、思いっきり手を空に伸ばしたかった。



昨日の夕方。

庭に立つと、まだ少し湿った強い風が吹いていた。

頬に強い風を受けながら

もっと、もっと、私の頬にあたってほしいと思った。

暫くこのまま、この強い風にあたっていたいと思った。



眠りにつく時、目にする部屋の天井。

あの娘は、この薄暗い天井をじっと見ながら何を思っていたのだろう。

そんな事を考えては、いつも胸が締めつけられる。



最高のタイミングでGoogleフォトから「思い出」が表示される。

大丈夫。

忘れる理由がない。



気持ちと季節が、少しマッチしてきた。

これは、いつもより遅くて短い『秋の気配』なのか。