2・それからの生活
僕は改心した。
妻が別居を考えていると知った次の日から生活がガラッと変わった。変えられた。
なんせ妻が大好きだからだ。
死ぬ時は側にいたいから。
あれから2週間しか経っていないけど、子供との触れ合いはとても楽しく感じれるものになった。
子供のイベントには欠かさず出席する様になった。
仕事も17時頃には切り上げて帰宅を急いだ。
妻の顔を見続けるのが楽しみになった。
依存の始まりかの様だった。
妻の持ち物、言動までも気にし始めた。
少しの不安を秘めたまま。
今まで見ていなかったせいか、綺麗になっていた。
12月で39歳になる妻にしてはとても可愛く見える。
自慢ではないけど若く見えると思う。
やっぱり杞憂であって欲しいと願っている僕がいた。
妻は僕と居る時以外の平日は比較的自由出勤のパートに出ていた。
今まですっぴんが多かったが、ここ最近化粧をバッチリして出かけて行っていた。
聞いてみると、幼稚園のお迎えの時に同級生の母親達が化粧をしっかりしているから、自分もとのことだった。
理解できて納得できていなかった。
見たことのない下着も増えていた気がする。
ただ、今まで無関心に近かった僕のことだから気のせいかとも思っていた。
香水は付けていないのが浮気ではないのかなと思わせる唯一の安心材料だった。
それから週に2.3日帰る日程を毎週妻に聞かれて伝えて、この日は帰ってきて欲しいと伝えられた。
何やら帰ってきて欲しくない日もあるようだ。
理由としては子供達が今までほとんど帰って来なかった父親が急に毎日帰ってくるとびっくりしてしまうからだと主張する。
やはり理解できたが納得できなかった。
しかし、妻の機嫌を損ねられないので従った。
土日はなるべく帰る日に設定した。
そして、11月の26日に悲劇は起きた。