このブログの更新が何日で滞るか当てた人にジュース奢ります。

このブログの更新が何日で滞るか当てた人にジュース奢ります。

何故始めたかわかりません。
何を書くのかわかりません。

でも気の向くままに更新します。多分。





ちなみにタイトルにある『滞る』の判断基準は三者三様なので誰にもジュース奢る気ありません。

Amebaでブログを始めよう!



なんでもない同期との集まりの席で、1人が

『そういや俺、会社辞めるんだわ。』

って話してきた時の話。





すげーできるやつだった。
新入社員にしては異例の仕事を任されていて、そういう面でも頭一つ抜けていたように俺には見えた。

とにかく頭が良くて、人を受け入れる器があって、発想が柔軟で、人付き合いがうまくて、ユーモア溢れていて、物事の本質を見失わない人間だった。
研修をやっていても、発言には光るものがあって、それは同期の俺にでもわかるくらいだった。

他の同期が劣ってるわけじゃない。
同期がどんなやつかざっくり言うと

超野心家で出世欲の塊。
頭のキレもいいし行動力もある、時々羽目をはずすことはあるけどそれでもムードメーカー的な素質を持ってる人。
ある意味で 他を蹴落としてでも這い上がっていく みたいな気持ちもある。

ザ・優等生で決まりやルールは誰よりもしっかり守る。周りに対しても模範的な言動でいい影響を与えているし、本人に明確な夢があってそれに向かって突き進んでいるから芯の強さが違う。
人間的な温かみもちゃんと持っていて、いろんな人の気持ちを考えられる人。

根っからの正直者。で、根っからのバカ。
真っ直ぐ生きてきたんだろうなぁ、これからも真っ直ぐ生きていくんだろうなぁ、って。
出たとこ勝負な気質が強いけど、とにかくパワフルで多少の障害ならなんなく吹き飛ばしてしまうくらいエネルギッシュな人。

そして今回辞める彼と、平々凡々な俺。
自分で言うのもあれだけど、とんでもない倍率をくぐり抜けてきた、まさしく少数精鋭というに相応しいと思ったこともある。

そんな中で、個人的には
『こいつ、一番早く出世しそうだなぁ』ってやつが辞めると言い出した。


そもそも、他の場所に夢があった話は就活生時代から聞いていた。
その夢に通ずるものがあるこの会社の仕事でそれに繋がる力を身に付けたい、みたいな話も聞いてた。

その夢から、今回は彼に声がかかったそうだ。


ただこの転職、決して経済的に豊かになるわけではない。
むしろ、月の収入は今の半分、とまではいかないけど大きく減る、そもそも正社員でこそあるものの、少なくと 新卒待遇 なんてものはもちろん受けられない、そんな道を彼は選んだ。

うちの会社に不満があるわけではない、
今やってる仕事はめちゃくちゃ楽しいし出来ればやめたくない、と言っていた。
ここで偉くなって仲良くなった同期達と会社を良くしていきたい、って。
事実、彼はいつも楽しそうに働いていたイメージが強い。それ故に成長も早く、任される仕事も大きかったのだろう。
そんな彼が仕事の、人生の選択をしたんだから
それはそれはさぞかし悩んだんだろうと思った。


話は少し変わるけど、数週間前に俺も一度、仕事を辞めようか悩んだことがあった。
彼と同じように、決してこの仕事が、この会社が嫌いなわけではない。
今の環境は、恵まれている と心から思えるし、関わる人間もみんな大好き。
それなりに向いてると思うし、この仕事を経ていつか叶えたい夢もちゃんとある。
だけど、それよりも自分が本当にやりたいことを、
こういう言い方はあれだけど、
この仕事をするために自分は生まれたんじゃないか?を感じる仕事に出会った。本当にそう思った。


ある意味で、俺と辞めていく同期は、同じとまではいかずとも、似たような感情を抱いたんだと思う。


けど、二人が選んだ道は違った。

俺は仕事を辞めない、でやりたいことをやれない道を選んだ。
彼は仕事を辞めて、やりたいことをやれる道を選んだ。



これは単に、
俺が迷った道の先の仕事に対する思いと、
彼が選んだ道の先の仕事に対する思い、
その違いとも取れる。

彼の方が新たに歩むと決めたもう一方の仕事に対する思いが、俺にとってのそれよりも強いからだって。

でもそれだけじゃない。


これは結局は、何を人生の幸せとするか、その違いだと俺は思った。



彼にとっての幸せは他でもない、
やりたいことをやること。

心から楽しいと思える仕事をすること。
毎日毎日、明日にワクワクする日々を送ること。

そう話してた。

その夢が叶うなら
家がなくてもいい、
飯がなくてもいい、
とすら話してた。



俺は違う。

俺にとっての幸せはそうじゃない。

幸せな家庭を持つこと。
大好きな奥さんと、大切な子供と、
そんな家庭を築いて、何不自由なく育てて、その成長を一番近くで見守ること。
それが一番の幸せだと心の底から思っている。

そのためにはお金がいる。
社会的地位、ステータスがいる。


だから、仕事をしている。
個人的な仕事に関する夢は二の次、三の次だ。





仕事を夢にするか
夢を叶えるために仕事をするか

その違いだと思う。



彼はきっと言うだろう

このままこの仕事を続けて、それなりに出世して、結婚して、子供を持ち、家庭を築いても、
『俺は何も満たされない、意味がない。』と。


そして俺もきっと言うだろう

この仕事を辞めて、やりたいことをして、毎日が楽しくてワクワクして、輝きに満ちた日々を送ったところで、
『独り身だったら意味がない、自分に使うお金が山ほどあったところで意味がない』と。




彼は自分のために生きたいんだ。

俺は誰かのために生きたいんだ。




どっちが強いんだろう。







そして、他の同期の反応はことごとくクソみたいだと俺は思った。


野心家の彼は、引き止めることをした。
『絶対やめさせねえからな。』

もはや引いた。どこまで的外れなんだ。
辞めさせねえ、ってなんだよ。
高校の部活だとしても的外れだわ。

辞める、って本人が言ってる。
引き止めたい気持ちはわかる。
俺たちが引き止めて、それでこの会社に残ったとして、それに何の意味がある。
それで残るようなやつなら、辞めることを悩むことすらしないと思う。


優等生の彼女はきっとまだその事実を知らずに生きている。
知らされた時にどんな反応をするのかすごく気になる。


正直者の彼女は、惜しんで背中を押すことをした。
『寂しいわ、家帰ったらとりあえず泣くわ。でも、頑張ってね、マジで頑張ってね!』

これほど意味のない後押しを俺は見たことがない。
家に帰って泣いて、何になる。
喪失感に浸ってなんの意味がある。
頑張る、なんてことは今のまま仕事を続ける俺たちよりも彼の方がよっぽど覚悟してるに決まってる。
それくらい悩んだに決まってる。
それくらい悩んでないやつが辞めるなんて言うはずない。

みんないいやつだし、それぞれがそれぞれの頭で会社を去りゆく同期を思って言った言葉なのだろう。悪気はない。そいつを思ってる。
だからこそ、どいつもこいつもクソだと思った。

出会ってから初めて、同期達を無能だと思った。

発言が薄っぺらすぎる。
咄嗟に心で生まれた思いついた感情を、頭を経由することなくありのまま言葉にしすぎてる。
こんな話題に対するそれがどれだけ無意味か。

俺だったら
『こいつらに話した意味なかったわ。』
って思った気がする。

ぶっちゃけ何が正解かなんてわからない。




当の俺はと言うと、しばらく黙りこくった後、

『君はきっとその仕事ですごく成果を残すと思う。
君のような人間が、こうやって自分を信じて熱意を持って道を切り開いて、一つずつ世界を変えていくんだと俺は思ってる。』とだけ言った。

でも心の中ではどこか
社内の強者のライバルが減った、とも思ったね。
これはさすがに言わなかったけど。

発想だけなら、よっぽど俺の方がクソなのかもしれない。
けど、俺なりに考えた。

彼に何を言うべきか。
なんて言って欲しいのか。



会社は彼になんて言うんだろう。
今まで多大なる負荷をかけてきた上司達はなんて言うんだろう。どんな顔をするんだろう。
興味深い。



学校の部活動とはわけが違う。

仕事は、紛れもなく人生に直結する。



日々に疑問を抱きながらも続けるべきか、
新しいものに目を向けるべきか。



ただ一つ、思うことがある。
何をするにしても、どんな仕事をするにしても言えること。

会社は、そこで働く人に
仕事のやりがいや夢なんて与えてくれない。

そこで働いてる意味や、価値、やりがいなんてものは
他の誰でもない、
自分が見つけて、ないなら自分で作るもんだと。

それを誰かが与えてくれるのを待ってるようじゃ、そこで過ごしてる毎日は学生時代のアルバイトと何も変わらない。
圧倒的に覚悟が足りない。

周りが、環境が、上司が、
不満なんて言い出したらキリがない。
やりたい仕事をやってる憧れのあの人にだって、不満なんてあるに決まってる。

毎日が書類のコピーならその書類に載っているデータを全部読んで覚えてしまえばいい。
毎日が料理を運ぶだけなら料理の内容にまで目を向けてそれも全部覚えてしまえばいい。

ほんとにそこでやっていく気があるなら。

コピーの時に覚えたそのデータはその後にどこの部署に行っても使える、その会社で働く上で武器になる。
運びながら覚えたその料理の内容は、いつかキッチンになった時に学ぶ必要が減る、この料理のこの食材は一名様分で何個乗ってる、が頭に入ってるだけで十分なアドバンテージになる。

そこまで学ぼうとする姿勢を覚悟っていうんだと俺は思う。


俺が今、恵まれた環境にいるからそんな綺麗事を、って思われるかもしれないけど、そもそもその思考に至ってる時点で根本的な何かが違っている。


それもこれも、
他責の考えを捨てさせられたあの新入社員研修合宿がここにきて根付いているのかなぁ、と。



そんなことを思いましたよ、って話。


あ、上の覚悟の話、
会社にとことん将来性がなくて、出会う上司全員がことごとくクズでどうしようもない場合を除く。(笑)

まぁそれも自分次第で捉え方を変えられるとも思うけどねー。