落ち着いて考えろ、考えろ、と考えてみます。
取りあえず燕滝に向かって右側に谷が出会っていますので、そちらに行ってみます。
この時は遡行図が完全に飛んでおり、冷静な判断が出来る状況ではなかったのですが、ここが
「蛇谷」でして。
正解は、出会いの3m滝は右側から越え、次に出てくる12m滝は左から上がれば、五階滝の下に出ますので、
そのまま滝を登れば登山道にぶつかります。
12m滝です。ここの左側から上がれば良かったのですが…。この時は、左側が登れるなんて思いもせず…。
再度燕滝前に戻ると、左側に残置ハーケンと、スリングが見えました。
そうか、燕滝の左を登るのだな…。
途中までは比較的容易。そこからは、スリングを掴み、壁に張り付き…。
かなりの高度感で、いかん、足が震えてきた…。
5m強登った所で、行き詰りました。ホールドがきちんと取れる場所がありません。
何しろクライミング技術はゼロ。だめだ、ということで降ります。
が、この降りがまた大変で…。
何とか無事降りて再度燕滝と対峙します。
「ん?」
燕滝の右手に、トラロープが見えているではないか!!
よし、もうここしかない!!ということで、再度蛇谷に入り、すぐ対岸に渡り、壁に取り付きます。
少し登って気づきます。
プチ崩落してる…(大汗)。
ですが、少し登ってしまった後でもう後戻りは出来ません。
鮎タビの先で地面を蹴り、足場を固めます。
その度に、落石発生…。こ、怖いヨー!!
がしっと亀のように取り付いた大岩にすがります。が、これももう少しすると崩落するかも、という感じの頼りなさ。
長居は禁物です。何とか慎重に手を伸ばしトラロープを掴みます。
もしこのトラロープがきちんと固定されていなければ、多分アウトだったと思います。
ヤッター!!
何とかクリア!!
一人ガッツポーズをし、叫びました。ウオーッ!!っと。
最大の難所をクリアし、再び穏やかな宇賀川を遡行します。
やがて、遂に!!長尾滝に到着です。
入渓してから約2時間強だったかな?
途中の休憩や撮影含め。
続く。