【書評】日本の経営を創る | 製造業バイヤーの撮影日記

製造業バイヤーの撮影日記

ひとまずカメラ撮影記にします…。

うちの兄貴が勤めている会社のCEOである三枝さんと大学教授である伊丹さんの対談本。


「日本の経営」を創る/三枝 匡
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三枝さんと言えば、「三枝三部作」として以下が有名ですね。


戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡
¥680
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経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡
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V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)/三枝 匡
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読み物として非常に面白いので、是非お読みになることをお薦めします。


それで、表題の本の話。


<要旨>

企業経営の一線でターンアラウンドスペシャリストとして実績を残し、現在はミスミの社長である

三枝氏と、大学教授として学術的観点から経営理論の構築に努めてきた伊丹氏の対談本。


高度成長期からの、所謂「日本的経営」と、「アメリカ的経営」を対比させながら、

各々の分野で今まで編み出してきた、「経営のあるべき姿」について構築を図っていきます。


ありがちな、「日本的経営の反省」や「アメリカ的経営の礼賛」に留まることなく、あくまで、

「日本としてこれからあるべき経営の姿」を提示していきます。


要するに、ステレオタイプの議論ではなく、純粋に、目指すべき経営組織の方向性を

指し示していく形で展開していきます。


ボクシングで、ミックスアップ、という表現があります。

試合をしながら、お互いその中で強くなっていく(試合をしながら強くなる)ことを指しますが。


この本でも正にそれが起きています。


実務経験豊富な三枝氏の話す言葉を、抽象的な、理論的な言説に伊丹氏が変換していきます。


その様は圧巻です。


キーワードは、三枝氏の経営テーゼである「創って、作って、売る」のサイクルを、如何に企業の

中にビジネスユニットとして組み込むか、です。


サラリーマンたるもの、企業経営の視点が求められることは論を待ちません。


その視点を養う上で、必読の一冊と言えると思います。


では、また。