私が高校生の頃の、ある日、学校で聴覚検査を受けました。
耳にイヤホーンをつけ、流れてくる「音」が聞こえなくなれば手に持った「押しボタン」のスイッチで知らせるのです。
「ピー」とか何か音が聞こえてきます、音が変わったように感じます・・・まだ聞こえます・・・聞こえているように思えます・・・あれ聞こえているのかな?・・・聞こえています?・・・「ボタン」はまだ押し・・・てません。まだです。
そのとき担当の先生から「すぐ医者に行け」と一言。
小さな音です、本当はもう聞こえていなかったのに「聞こえている」ふりをしてたんですね。
先生にそう告げられて「たいしたことではないかもしれませんが」私は大いに反省をしました。
何かを感じ、何かをいただいたのです。
そのときから「自分に正直に」とか「嘘はだめ」とか考えるようになりました。
その先生も九州の高等学校の校長を最後に退職し、いまは高齢者福祉施設の施設長をされているはずです。
先生のおかげで正直に生きることを学ばせていただきました。
松尾先生お元気ですか。ありがとうございました。