私は大学生から同じ歯科に通っており、そこの歯医者さんは非常に短い時間で適切な処置をしてくれている。左右の親知らずを一気に抜いてもらった時は1分間で処置が済み、出血もほぼなく、思ったよりも腫れなかった。この処置の速さが人気なのか、いつも待合室は患者さんでいっぱいだった。しかしある日、いつものように歯の検診やクリーニングのためにこの歯医者さんに行くと、いつもとは違い子供の大きな断末魔のような叫び声が歯科全体に響いていた。「ぎゃー!やめてー!!!」という幼い本気の叫び声に心が痛くなった。私自身、この歯医者さんで痛い思いをしたことがほとんどないのだが、子供さんにとっては恐怖の対象であったらしい。そういえば、この歯科では子供の患者さんを今までほとんどみたことがなかった。腕のいい歯医者さんだとは思うが、おそらく小児には合っていないんだろうと感じた。自分が親になり、子供の歯科を決める際に一番最初に探したのが「小児歯科」だった。腕がいいことよりも、子供が安心して通える場所であることを優先した。大人用の歯医者さんと子供用の歯医者さんは求められていることが違うのだと感じた。
 

私が二度と経験したくないと思うのは親知らずの抜歯です。奥歯が痛いな?と思った時にはもう手遅れで、1日ごとに痛みはひどくなる一方で、仕方なく苦手な歯医者に行くことにしました。結果はまさかの親知らず。抜歯が痛いことで有名な親知らずがまさか自分に生えるなんて…と思いながらも、どうにもならないので抜歯することになりました。友人に愚痴ってみると「わたしも抜いたけど、すぐ抜けたし全然腫れなかったよ!」と背中を押され、そういう可能性もあるのかと淡い期待を抱きながら抜歯に向かいました。しかし現実はそんなに甘くありませんでした。わたしの親知らずは根深く埋まっており、しかも曲がって生えていたのです!抜歯を開始した歯医者さんもあまりのしぶとさに驚いていたようで、「うわ、全然抜けないな…」と何度もつぶやきながら大苦戦。最終的に大柄な男性の医師がほとんど馬乗りになりながら思い切り引っ張っていました。当たり前のように頬はひどく腫れ、それは相当の痛みでした。親知らずなんてもう二度と生えてくるなと強く思った経験です。