高冷地花きコンサルツ 花きデータベース
アルストロメリアの産地化過程での縁で得た、友人のオランダの元普及員さんは普及事業の有料化に伴い、蓄積した知識・経験の有利性を活かす“プライベートコンサルタント”に転身しました。国内ではまだこの業の芽は見られませんが必要環境は確実に高まっていると判断し、個々の経営体を主な対象とした“プライベートコンサルティング”を志向してみようと決意しました
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2010花き産業振興方針(中間とりまとめ)に対する意見ー2項-2

1-(3)・(4)についての補足の1-(3)


(3) 生産者シーズの助長

 生産側のシーズの重要な部分を占めるのが新品目・新作型・新品種であり、これらは花の魅力を維持・拡大するためのアイテムである。

新品目・新品種開発は花きが右肩上がりの生産であった昭和50年代は生産者が主体で行われてきたが、近年は種苗会社等が主体となってきている。

生産者育種は広い栽培圃場から変異等を見つけ、新品種にする。限られた面積で育種する試験場や種苗メーカー等とは異なった育種法が主に採られる。また、現在ある品目を経営に導入するばかりでなく、より収益性向上や経営に適合する品目・品種や作型を追求開発する品目・品種等特徴がある。一方、生産者の数は多く取り組む品目、地域性等、花きの生産消費に必要な多様性を内在する。

複色(パステル、バイカラー)系品種の開発が引き金になり急伸したトルコギキョウやアルストロメリア品目の導入開発により短期間に国内生産の一大品目を生産側から築いた発展事例に見られるように、これらが花きの魅力作り、生産・流通を牽引したと言っても良い。また、今後もその役割は変らないし、現在の消費不振下での活性化や輸入対策、輸出、日本型の花利用・文化発展の役割を果たせるのにも、この分野の活性化に期待がかかる。


① なぜ、新品目・新品種開発が頓挫したのか?

原因は新品目・新品種の開発に要した経費の回収や先駆者利潤が得られないことにあるが、この最大の要因はいままでの市場流通体制にあったと思われる。

国内では新品目、新品種とも育成段階で、生産体制が整わないうちから生産品が市場に出荷されてきた。市場ではこれらは生産者の愁眉の的となり、市場側はこれの拡大により販売額を増やそうとこの商品をいち早く、他の産地に普及することや新産地つくりで拡大してきた。

開発者が報われなくなるのは当然であり、開発者の意欲を削ぎとってしまったと同時に、経営上の開発余力をも現状の価格は失わせている経緯がある。
最近は種苗登録等の権利による保護や市場との連携強化が定着化しつつあるとはいえ、なじまない品目、品種や育成途上の換金等経営上の問題も生産側にはある。


② オランダの実情

オランダでは、これに対する生産者間の争奪は日本より激しいと言われ、これが新規性を生む原動力となり、消費意欲の増大や産業の世界的視野での維持拡大に貢献している。

そして、この開発は種苗会社のみならず生産者等を含め底辺が広いし、開発から利用、世界販売までのシステムもできており、開発者の苦労も報われる。

 違いは流通体制にあり、オランダでのこれらの流通は生産ベースにのった物はコード化され市場流通されるが、他は仲買流通になっている。市場に出て一般の眼に留まることはないシステムがある。


③ 花の魅力を維持・拡大するための新品目・新品種開発助長システムの構築

花の需要向上にはこの流通の建て直しが不可欠と考えられる。

 オランダの仲買による新規開発品目の流通はこの弊害を無くし、開発者の意欲を高める手段となっている。国内では市場流通法・システムの変化での仲買の位置低下、その余波である仲買による直接販売は小売業を圧迫する構図をつくりだしたりしているが、仲買の新規品目流通機能の確立と小売専門店の扱い品目の高付加価値化を結び付ければ、両者の発展の方向性も見出せると考えられる。

一方国内市場では市場が新品目・新品種の分野を市場流通の中で拡大、取り込もうと部署を整備推進しているところも多くなりつつある。生産者が行うこれらの開発の業務は経営に付随して行われたり、技術体系を確立しなければならないため予測や計画にそぐわない面が大きい、市場側でなく生産側のペースを重視して推進すべきである。

むしろ市場流通体系の中で課題となりつつある仲買業者の活性化にこれらを有効に利用する体系の方が良いのかもしれない。いずれにしてもこの分野のシステム化の再構築が重要と考えられる。


(4) 輸入に係わる生産側と市場のあり方

① 輸入が生産者に及ぼす影響の相違

オランダは生産と市場(消費者仲買を通じた)双方にとって、国内産業、輸出入対応とも対応できる体制が構築されている。オランダ国内の生産者が国外で生産し自国に輸入しても国外に販売しても、その生産者にとってはオランダ国内で経営発展しているからである。喫緊の事例としてみれば2008年から2009年のオランダの国内バラ生産は1年で50ha減少しているが、生産者がアフリカに巨大農場をつくり、農場移転がなされと考えれば経営的には増大したと理解できる。

しかし、日本では国内の栽培面積が減少するということは、即、栽培縮小や経営放棄が行われ衰退していることを意味する。輸入による国内品の圧迫は即、国内生産の衰退に直結しているのである。

 国内への輸入は輸入業者のみでなく市場も行っている。この実態は市場により生産者側にも見えるようにされているか否かに差が大きく、市場における輸入の増大は国内生産者圧迫とのジレンマにある。


② 輸出入の方向を考える

ア 資本共有型市場(オランダ)の利点は生産強化・拡大対応にとって

・ 国内生産が品質や生産性面で輸入に負けた場合、経営の転換を迫られるが対応(生産品目誘導等)が一元化されている。

・ 自国生産は減っても、海外生産を拡大輸入すれば市場の扱い量はオランダ産で増加し、発展して行く体制であるため生産者の国外での生産、輸入により自国生産者の拡大保護になっている

イ 現況国内からの先進国への輸出には次ぎのような問題点を内在している。

 (発展途上国への高級品輸出や流通経路を短絡化した独自ルート輸出は例外として)

・ 成品の中上位品の海外輸出は国内の生産費、販売単価が高いため、価格競争できにくい。

・ 高級品の輸出は国内の高級品取引価格に輸送費他の経費を含めた単価では、欧米の先進国の高値販売でも国内の高値販売の価格より高値を得ることは至難で、利益確保の可能性が低い。

・国内の高級品を中上位品価格で市場が扱い、輸送費他の経費を含めた単価を加算し販売した場合には市場側に利益確保の可能性が高まる。

・この現状では国内生産者の高級品が輸出のために、国内市場で安く買われる可能性があり、市場は発展する可能性はあるが、国内生産の保護にはなりにくいと考えられる。

・影響で国内高級品が高値取引されない事態になると、カジュアル化の低コスト成品生産体系が整わず、輸入の安値品で代替され生産縮小が進んでいる最中で、生産側の一層の縮小に拍車をかけることに繋がりかねない。

ウ 成品の輸出にはオランダのように国内生産の効率化による生産費・成品単価の低減と運賃を含めた国外輸出体制の整備がなされないと難しい現状がある。

エ オランダ型の体制つくりには国内生産者の海外生産振興が必要であり、現状の生産性や流通体制の下での輸出は堅実性とデータ収集を重視した試行にとどめ、生産者側利益の確保モデル確立による輸出と合わせ、長期的視点での開発輸入や世界への販路を求める経営展望を示し、種苗や苗生産も含めた海外生産の啓蒙、海外生産事例の紹介、生産者・経営者教育等の具体的取組へのアプローチをしてゆくことが必要と考えられる。


③ 輸入品と国内産の鮮度差、品質差認識と対応

輸入増大の中で、国産対応が鮮度対応重視に傾注する中、現実の市場の相対取引実務は3日前から取引が開始され、それに伴い産地農家の切花は4日前切花までにおよんでいる。

この切花時期は輸入品との差がなくなるか著しく接近しつつあるのが事実である。さらに卸売市場を経由して地方市場に転送される時間を考えると、消費者の手元に届く鮮度は国内産品が必ずしも高いとは言い切れなくなっており、鮮度で輸入品に対抗するというスローガンには齟齬を生じてきている。

また品質比較では、識者によれば国内で作られるバラ品種がケニア、コロンビア、エクアドル等の適低恒温域で生産される場合には品種が異品種と思われるほど高品質化しているといわれ、国内産に較べ草姿等の外観や養分の充実度等の内部品質ともに輸入品が勝るのが実態となって来ている。

鮮度、品質(含むトレサビリティー、MPS等)でも輸入品の絶対的有利性が明らかになる現実を見据えた、生産・流通を考える必要がある。

花き産業振興方針(中間とりまとめ)に対する意見ー2項-1(1項で提案の考え方を1~3で補足)

2項では1項の提案の考え方を補足する内容を記載することとしました。


花き産業振興方針(中間とりまとめ)に対する意見 

意見 生産側の現状に、より深く切り込んだ方針が必要である。

1 生産から消費者までの流通システムの中での、生産現場の現況と問題点から見た改善策

(1)(2)の実態については補足無

(3) 生産者側から見た経営悪化の要因は ①栽培者の努力や生産費が市場単価に反映されない ②新品目・新作型・新品種等開発への取り組みが投資経費を回収したり、先駆者利潤を得ることが出来ず、新しい提案ができないことが花消費の減退を招いているとの見方が強い。

(4) 停滞・混迷する生産から消費までの日本の市場・流通システム(市場の資本占有型)は、発展しているオランダのシステム(資本の生産側との共有型)から考えると、市場に生産者側から見た機能が未確立、未発達といえる。 機能毎に比較し改善方策を表のように提案します





1-(3)・(4)についての補足

1 日本とオランダとの生産・流通に係わるシステム比較からの問題解決方向

(1) 市場のコミュニケーション機能の再構築

① オランダの市場の機能実態

ア 市場の運営形態が生産側と市場側の両側面から構成され運営されている。

イ したがって、生産調整がし易い〔作付調整・ニーズに沿う品目誘導、生産費が反映される仕組み、情報開示と利用等コミュニケーション効果による生産者間の品種等競合回避、価格下支え対策〕。



② 国内では市場の変化が生産側と消費者間に齟齬を生じた。

・国内市場も成り立ちは生産者市場が主体であった。

・市場の拡大に伴なう発展過程で、市場が生産者側と市場側が資本関係で分離した。

 現在世界の花のイニシアティブをとるオランダは分化しなかった。

・この相違がそもそも標記の原因と考えられるが、市場が大きくなり物流が主体となるに従い生産側と消費者側をオルガナイズする市場のコミュニケーション機能が希薄になり、さらに市場法の改正により、希薄化に拍車がかかったとみるべきである。

資本の市場占有型形態の欠点が浮き彫りになるとともに、生産側からみれば市場を通じての生産実態の反映が消費側にしにくくなってきた。

この事実は市場地域担当者の現場回りが著減し、相対取引の増加と移行(相対取引の著増と電子化:インターネットセリ)は、市場側が生産現場の実情を見て把握し、消費者・市場のニーズを含めた意見交換を行う機会と、セリで現物や雰囲気を見てニーズやシーズを反映させる場が喪失してきた過程に見ることができる。

また、市場側は商品流通に手一杯であり、商品を扱う実務人材も電子化向きで生産や生産費の価格への反映などへの理解が希薄化の中で流通実務が進んでいる。そのため、極論すれば市場を経由する商品に関して扱いの現状を紹介はできるが、消費者ニーズのフィードバックや生産の方向性示唆も消費情報(仲買、買参、小売店等の情報)の把握にも生産者側と同様な理由で齟齬を生じていると見るべきで、的確に示せる組織では無くなりつつあると思われる。

生産側にも問題が無いわけではなく、近年の生産物価格の低迷により経営に余裕が無くなり、マーケティングに費やす労力が減少していることも確かである。


③ 解決の方向性

・国内市場(資本占有型)は市場統合と市場法改正により前述のような問題点が顕在化してきた。

方や発展している資本共有型のオランダは生産側の意見の反映や生産者間及び生産者と市場のコミュニケーションが維持され、同様消費者ニーズの反映もされるままの体制である。

 今、国内市場には齟齬を生じてきたコミュニケーション機能に変わるルート確立が求められている。

 しかし、世論は消費者ニーズの把握と対応があたかも生産者側に不足しているやの論評に終始している。過程を検証し、的を得た議論がなされるべきと考えられる。

生産者側の環境変化への対応はもちろん必要であるが、むしろ市場が果たしてきた役割を自らが削ぎ落とした部分にコミュニケーション機能があり喪失したと考えれば、この機能の再構築を図ることが流通の多様化が進む今後においても市場にとって有益と思われる。

この考えはまた、消費者ニーズと生産者のシーズが一体化してこそ花き産業の発展に貢献できるとの考え方にたてば当然のことでもある。


④ 解決策の提案

 流通面・消費の拡大には消費の末端利用・供給者(買参)と生産者のニーズ・シーズ情報の交換システムを作ることである。

以下は市場による仲介で生産者と取引上位買参者のコミュニケーション機能を高めた高度取引を想定した提案である。

ア 具体的には市場出荷生産者の上位購入買参を明示し、意見交換、共同による商品改良・開発、ケースに見合った流通改善を行える体制を整備する・

イ 市場側は積極的にこの関係作りに介入し、生産側と買参側(仲買~小売)の販売契約様態にまで踏み込むことが必要である。このことが生産側と買参側の公平性の維持や、両者の作業補完に役立ち、市場の安定拡大にも繋がると考えられる。



(2) 生産側の生産費の価格への反映について

価格決定についても、委託販売が前提の資本占有型の国内市場において、現在のような不透明(前暦重視の価額決め、花き生産側の理解に乏しい実務者によるコンピュータ相対販売、小売圧力のかかった引き下げ価格等)な価格設定では生産費が価格に反映されにくく、生産側が不利になりやすい。

この実態が生産側の経営を再生産不可能にし、生産減少に直結しているのが現在の状況と言える。

資本共有型のオランダでは生産調整がし易い(1-(1)--イ)ことから、透明性、合理的性が高まり、

生産者の対応策、業界の対応策が取りやすい。

 国内での取引価格に透明性を確保し、生産者側が不利益を被らないようにするには、資本共有型市場の持つコミュニケーション的機能の構築強化の他には、改正された市場法での希望価格提示の扱いの尊重が考えられる。

現況においても価格形成力が強い産地では生産費の提示による希望価格の反映がなされている事例があり、より発展させることに方向を見出せる。

しかしこの前提には生産費とその背景となる根拠の正当性が要求される。

 国内では農水省・県行政による作付け実態の調査や品目毎の詳細なデータに基ずく需給調整会議等がもたれている。また、統計情報部署では生産品目の作型や生産費調査等も行われてきた。しかし、生産現場の作付調整や品目誘導に体系的に反映されたり、生産から消費に至る現場に情報が充分に公開され・浸透し、花き産業進展の方向性が共通認識される体制になっているとは思えない。

 また、県によっては花きの経営指標等生産費に係わるデータが整備や指導資料として作成されているので、これらの利活用や実務者向けの新たな仕様つくりに積極的に取り組む等、流通・消費者側への理解を深めることが必要と考えられる。






2010花き産業振興方針(中間とりまとめ)に対する意見ー1項(提案様式による送付内容)

2009年8/11付け、農林水産省からの

花き産業振興方針(中間とりまとめ)について(御意見や具体的取組事例等の募集)に応じ提案をしました。

1項では提案様式(郵送のA4用紙一枚程度)に沿い、1枚余にまとめたものを記載

2項では1項の提案の考え方を補足する内容を記載することとしました。


2009年12月16日    高冷地花きコンサルツ 大平民人

意見 生産側の現状に、より深く切り込んだ方針が必要である。

 

1 生産から消費者までの流通システムの中での、生産現場の現況と問題点から見た改善策

(1) バブル崩壊以降、販売単価の下落が続き、再生産不可能な経営が増加し、経営の縮小、他作物への転換、廃業が急速に進んでいる。

(2) 経営状況の悪化、輸入の増大等により、花き生産の将来に不安があるため後継者が育たず(私の接触範囲では専業経営の組織集団で20%台の

確保率、専・兼業50才以上主体組織集団では5~10年先栽培見込み経営5~10%)、現況がつづけば栽培面積・生産は著減すると思われる。

(3) 生産者側から見た経営悪化の要因は ①栽培者の努力や生産費が市場単価に反映されない ②新品目・新作型・新品種等開発への取り組みが投

資経費を回収したり、先駆者利潤を得ることが出来ず、新しい提案ができないことが花消費の減退を招いているとの見方が強い。

(4) 停滞・混迷する生産から消費までの日本の市場・流通システム(市場の資本占有型)は、発展しているオランダのシステム(資本の生産側との

共有型)から考えると、市場に生産者側から見た機能が未確立、未発達といえる。 機能毎に比較し改善方策を表のように提案します。


 表 市場の資本共有型(オランダ)と資本占有型(日本)の機能比較と改善・発展方向 


資本共有型(オランダ)市場の機能

資本占有型(日本)の現状

改善・発展方向の提案

1生産から消費までのコミュニケーションが密接

セリの形骸化→電子商取引主体の相対取引により、市場に有った産地と消費者を結ぶ情報の相互共有機能が低下ないし喪失した。

生産者に生産者の上位買参者を明らかにし、上位買参者との消費者ニーズと生産者シーズの交換機会、共同商品づくり、契約栽培化等を市場が仲介して進める体制をつくる。

2 生産調整機能 ・作付調整 ・生産者間の品種等の分担調整 ・価格維持(廃棄)

市場内に機能がない

3 生産費の単価への反映

生産費の反映機能がない。

電子商取引主体の相対取引により、生産者~消費者に価格や花の向かう先が見えにくくなった。

希望価格の制度を高め・尊重する基準として、生産費の現況や指標を整備し業界や消費者まで浸透する体制を整備

4 輸入対応と生産者の経営維持・発展

生産者は国外生産や農場の国外移転・その生産物は自国への輸入や輸出により経営そのものは発展

輸入により、国内生産は縮小崩壊・関連産業文化の崩壊がダイレクトに進む。

市場の高級品輸出志向は国内の高級品単価を低落下させ、生産者利益を損なう可能性がある。

工業やオランダと同様に生産者の国外生産化を基礎作りから進める。

企業的経営者の育成

5 消費宣伝・生産関係振興経費の拠出と利用

論議が緒についた。

資本占有型市場にそぐう方法の検討

6 市場は生産体系ができた品目品種を流通

新品目・新作型品・新品種の流通は市場を通さない仲買い流通

開発者の生産物のほとんどが市場経由であるための弊害で、花の魅力を作る根源の民間個人育種や新品目開発等の底辺が崩壊した。

民間の新品目・新作型品・新品種の再生産・先駆利潤が確保できる流通体制の整備


*表中の「資本共有型(オランダ)市場の機能」の内容については経験上知り得た事項がほとんどであり、確定には調査を願いたい。

2 生産側の効率化推進と体制の整備

(1) 花生産の方向性示唆と誘導

  イギリスやアメリカのように自国の営利生産が無くなり、輸入によりカジュアルフラワーがスーパーマーケット販売で浸透し、花消費が伸びる

ような図式ではなく、生産と輸入・消費が調和した発展を目指す。

(2) 生産性・収益性の向上対策 輸入品に対抗でき、中級品までを海外輸出できる生産体制の整備

(3) 海外生産の推進

(4) 経営の区分と振興策の明確化

  大規模生産経営の目指す方向 効率化・国内カジュアル品生産、知的財産振興、海外生産

  中規模生産経営の目指す方向 知財振興、知財利用の国内生産、知財の海外販売

  小規模生産経営の目指す方向 地域自生植物利用(生産~観光まで)、地産地消型経営 

提案は以上です。

3 補足  花き業界の現状の中での、切り花の専業経営を目指すための新規参入者用に「切り花経営を始めたい!初歩からの実践講座」8回の連載をタキイ種苗発刊の季刊誌「タキイ最前線」に掲載(最終09年夏号)いただいております。

  その記事を高冷地花きコンサルツホームページ( http://www.koureichikaki-consul.com/pro-n.html  )に「プロを目指す指南稿」として掲載もしてありますので、切り花生産の現場を御理解いただく上で御参考になれば御利用下さい。










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