こんばんは
クラスター発生1ヶ月後までを
振り返ります
クラスター発生2週間が過ぎ
しばらくしても発熱者が現れなくなって
少し気持ちに余裕が出てきました
マスクや手指消毒にものすごく
神経質になっていたのが
少し肩の力が抜けてきました
そして最後の陽性者が出てから
10日後、全入居者の隔離解除
防護服とn95マスクも必要なくなり
サージカルマスクとフェイスシールドに
戻りました
隔離解除前に全員もう一度pcr検査を
するのかなと思っていたので
pcr検査なしに解除と言われて
まだ少し心配でしたが
それから数日後から週1回の
職員のpcr検査が始まり
陽性者が現れなくなったところで
やっと心から安心できるように
なりました
防護服に二重手袋をしていた時に
比べたら断然動きやすくなり
入居者のお部屋にもすぐに
訪室できるようになりました
隔離がなくなったことで
利用者のみなさんは居室から出て食事を
みんなでとることができ
以前と同じような明るい雰囲気が
戻ってきました
認知症が増し全く食べなくなって
しまっていたおばあちゃんも
毎食毎食皆んなで食べることで
以前の記憶を取り戻したのか
徐々に食べるようになってくれて
点滴も必要なくなりました
もうひとりの食べなくなってしまった
おじいちゃんは
食欲が戻らず気力も体力もなく
居室から出ようとはしませんでした
1ヶ月で体重が8kgも減ってしまい
点滴も1日2回になり
水分摂取さえも拒否するように
なっていたのですが
みかんを一房食べていたら
オレンジジュースを出してみたり
エンシュアを飲んでいたら
甘いプリンなどを出してみたり
ベッドに横になっている時に食べる?
と聞いても絶対に起き上がらないので
トイレに立った隙に車椅子に乗ってもらい
ジュースや食べ物をだしてみたり
私達看護師だけでなく
介護のスタッフや掃除のおばちゃんまで
訪室するたびに声をかけてくれていました
それでもなかなか食べるとは
言ってくれなかったんですけど
少しずつ夜中にジュースを飲んだり
プリンを食べたり
朝ご飯を少し食べるようになりました
まだまだ食べたくないと言っていますが
一日中全く食べないと言う日は
減ってきました
ほぼ寝たきりの3名は
一人が2週間目を過ぎた辺りから
痰の量が減り、吸痰の必要がなくなり
経口摂食を再開しました
以前このブログで書いた
食事摂取が進まずに介助に悩んでいた
おばあちゃんです
以前よりも沢山の量を
パクパク食べてくれるように
なりました
まだまだ悩むことはあるのですが
今は食べようという意志が感じられて
私の方をしっかりと見てくれる日も
あります
二人目の方は施設最高齢なんですけど
3週目になってもまだ吸痰が必要で
これは今回コロナに罹った人みんなが
そうだったのですが
吸痰すると白色のものすごく
粘着な痰が引けてきていました
日中は私達がスクイジングや
体位ドレナージしたあと
吸痰し、痰を出していたのですが
夜間は体位変換も間隔が開き
吸痰も出来ないので
毎朝出勤して顔を見るまで
ホッとできませんでした
4週目を過ぎてから徐々に吸痰の必要が
なくなり、少しずつバナナを潰して
あげたり、ラコールを食べてもらって
いましたがまだまだ一回の摂取量が
少なく、日によっては傾眠傾向で
食べてくれない日もあり
今もまだ点滴を外せません
三人目の方も痰が多く吸痰が必要
だったのが、一度痰が減ってきて
経口摂取に切り替えた時があったのですが
2日後に発熱、誤嚥したのかと思ったけど
痰はそんなに増えないし
呼吸音もSpO2も悪くない
ただ点滴してもすぐに漏れてしまい
漏れたところが真っ赤に腫れ上がる
隔離解除になりようやく往診医が
来てくれて、静脈炎ということで
抗生剤の点滴がはじまりました
メインの点滴もカロリーのあるものから
ないものに変わりました
それでも約1週間高熱が続き
毎日不安だったのですが
ちょうど1週間して急に解熱し
やっと少しずつ口から食べられる
ようになりました
クラスター発生から1ヶ月して
ようやく落ち着いてきたなと
実感できるようになってきたのですが
まだ3名が点滴をしているし
看護師の食事介助が必要な人が3名
入居者全員の体温、SpO2の測定も
続けていました
そんな中、ちょうど1ヶ月経った頃に
罹患直後から無症状だった人が
いきなり38℃以上の発熱
SpO2が85%に低下
かかりつけ医の指示で救急搬送となり
レントゲンで重度の肺炎像があり
入院になりました
前日まで楽しそうに食事をされて
いたのに、コロナによるものなのか
夜間に何か誤嚥してしまったのか
まだ油断できないのかもしれないと
思いました