昨年、肩の手術をされたTさま。
こうのふくのヘビーユーザーさまで、もう3年以上のお付き合いになります。(*^^*)
こうのふくオリジナルガーゼ生地のケアラーシャツ。
刺繍を入れてご愛用いただいていましたが、肩の手術後お着替えが難しくなってきたとのこと。
「なんとか出来ませんか?」とご相談いただいたので、考えてみました。
前開きにすることもできますが、せっかく入れた刺繍は残したいと思い、
襟元の切り込みを深くして自然なドレープになるようスナップボタンを縫い付けました。
(ボタンを閉じたところ)
こうすれば袖通しも楽で、ボタンをあけて足元にストンと落として脱ぐこともできます。
長くご愛用いただいていますが、まだまだ着れます。
安い服を何枚も買って、数年で棄ててしまうよりも、良い素材のものを身体や生活の変化に合わせて手直ししながら長く着ていただきたいと思います。
昔は布自体が貴重なものだったので、最後まで使い切っていましたね。
擦り切れたりしても上手にあて布をしたり、傷んだ部分だけを付け替えたり、着れなくなったら裂いて紐にしたり雑巾にしたり。
飽きて着なくなった服をリサイクルに出しても、ここまで手を加えて使い切っているわけではありません。
本当にエコな生活とは何かを、もっと考えてみたいと思います。
もうひとつ、Tさまからのご相談がありました。
以前お作りしたお仕事用の黒いズボン。
車椅子に座ったときに足首が見えないように股下を長めにしていました。
座っているときはいいのですが、家のなかでは補助具をつけて立ち歩くこともあるので裾を引きずってしまうとのこと。
座った時と立った時で、股下の長さを変えるために、裾にボタンを付けました。
短くする時は、内側に折り込んでボタンをとめます。
きっちり折り込んだら、長くした時折り目が目立ってしまうので、両側のボタンを止めてゆるく折り込むようにして、見た目を損なわないようにズボンと同色のボタンを使って目立たないように。
(右側:ボタンをとめた状態)
Tさまのおかげで、様々な生活シーンでのちょっとしたお困りごとがよくわかります。
お困り事を解決するとき、単に「こうすれば良い」と考えるだけでなく、
「こうした場合、何か他に影響がないかどうか」ということも考える必要がありますね。
お客さまとの、こんなやり取りがとても楽しくて、やりがいがあります。
ぜひお気軽にご相談をお寄せください。\(^o^)/