こうのふくのアイテムを展示していただいている、『ケアラーズカフェはぴねす』さん。

店主の北川さんは、とてもやさしく頼りになる方で、いつも大変お世話になっています。

 

 

先日、北川さんから「認知症のお母さんと同居されているTさんのご相談にのってもらいたい」とのご連絡をいただきました。

 

私の父も認知症で、いろんな施設を転々としてきましたが、私自身は在宅介護の経験はないのです。

 

 

お力になれるかどうか不安でしたが、お会いしてみると、とてもほのぼのとした方ですぐにお話が弾みました。

 

Tさんのお母さまは、骨折されてほぼ寝たきり。移動は車椅子で、訪問介護やデイサービスなどを利用しながら、お世話をされているとのこと。一番のお困りごとは、おむつを触ってしまう事でした。

 

おむついじりに関しては、よくご相談をいただくのですが、衣類で解決するよりも、根本原因を探った方が良いことがあります。

おむつのサイズが合っていなかったり、皮膚トラブルがあったりしますので、ケアマネさんなど専門の方のご意見をお聞きするのが一番です。

その上で、衣類については、自社アイテム以外をおすすめさせていただく場合もあります。

 

Tさまも、悩んでいろんな方に相談されたそうですが、

「いろんな人がいろんな事を言われるので混乱した」と、おっしゃっていました。

私はなんの資格もない一般人ですが、家族介護の経験をもとに、気持ちを寄せることはできます。

一緒に悩んで、一緒に考えて、一緒に喜ぶこと。

それで少しでもお役に立てたらいいなと思います。

 

 

とにかく、お困りごとを解決するためには、じっくりとお話を聞くことにしています。

おむつの件については、市販のロンパースで何とかなりそうでしたが、

普段のお着替えもスムーズにいかないときは、お互いにストレスを感じてしまい、イライラしたりされたりすることがあるそうです。

それで、寝たままでもお着替えできるシャツをご紹介したところ、

自社オリジナルのガーゼ生地や、着せやすい工夫をとても気に入ってくださいました。

 

ショートステイをご利用になる予定があるとのことでしたので、

ズボンなしで着られるロングシャツと、デイサービスでご着用いただくシャツの2点をご依頼いただきました。

 

 

前たては上下どちらからでも開くファスナーで、片方の袖を開いてスナップボタンで留める仕様にしました。

 

 

おしゃれ好きなお母さまだそうなので、袖口は少し折り返して柄が目立つようなデザインに。

 

 

柄の生地は、2着の雰囲気を合わせて選ばせていただきました。

着丈を変えただけで、仕様はまったく同じです。

そうすることで、ショートステイや訪問スタッフの方が迷わずに扱うことができます。

 

今後、介護度や生活環境が変化された場合は、仕様を変える必要があるかもしれませんが、

その時は、新たに買い替えるのではなく、リフォーム(加工)で承ります。

 

 

納品後、Tさまより嬉しいご連絡がありました。

「デイから帰ってきた母に見せると、大喜びで満面の笑みを浮かべ、私まで幸せな気持ちになりました。

着せるときも脱がすときもスムーズにできて、お互いのストレスはなく、お部屋に飾っているだけ温もりを感じます。おしゃれで可愛いお洋服をありがとうございました。」

 

こんなにも喜んでいただけて、私も嬉しい限りです!!

認知症の方の介護は、身体的にも心理的にもしんどいことが多いです。

単に着やすい、着せやすいだけでなく、心が少しでも安らぐ服をお作りすることが、自分の使命だと思っています。

 

 

お客様とのふれあいを大事にしたいので、ケアラーズカフェには定期的に伺っています。

遠方の方とも、ラインやお電話で直接お話することを心がけています。

どうぞ、お気軽にご相談くださいませ。(*^^*)

 

 

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