こうのふくは、介護度の高い方の服を作っています。
介護度の高い方は、ちょっとした事で体調を崩されたり、
何かしらご病気をお持ちだったりします。
ですので、年に何回かお客様から訃報をいただくことがあります。
大切な人を見送ることは、辛く寂しいことですが、
わざわざご連絡をいただけること自体、
とてもありがたいことです。
その上、
「こうのふくの服を着せて送りました」
と言っていただけるのは、身に余る幸せです。
私自身、寝たきりの次男と父を
私が作った服を着せて見送りました。
世の中に、服はたくさんありますが、
最後に着せる服に選んでいただけるのは、
その服の終わり方として最高なのではないでしょうか。
お着替えにお困りの方に
気持ちよく着ていただきたい。
お世話にする方にも
ラクにお着替えしていただきたい。
その想いで服を作っています。
まだまだ勉強不足で、失敗もあります。
お客様に助けてもらったり
励ましてもらったり
元気をもらったり。
そんな経験を積んでいく中で、
大切な人とお別れした後も寄り添っていきたい、
という想いが生まれています。
どんなカタチになるかはわかりませんが、
こうのふくを通して、たくさんのご縁をいただきました。
それを、意味のある、価値のあるものにしていきたいです。
そうすれば、
見送った人たちは、ずっと私たちの中に生きているような、
そんな気がするんです。