出来杉係長 | 手話通訳者のブログ

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5月25日(土)のブログ記事「電話」の続き。



第一会議室で待っていると、黒縁めがねの男性が現れた。

「たいしさん、初めまして。出来杉です」
初めまして。お時間いただき、ありがとうございます。
「こちらこそ、わざわざご足労いただき、ありがとうございます」
係長は、手話はできますか?
「ちょっとだけ。日常会話程度です」
素晴らしい。出来るとできないでは大違いです。
「早速ですが、設置者(コーディネーター)がご迷惑をおかけしたようで」
はい。前年度のことなんですが・・・
「前年度設置者とは面識がないのですが、小川にも話を聞いて、必要最低限のことは理解したつもりです」
今さら、退職したコーディネーターのことを言っても仕方ないので、今後のことをお聞きしたいです。
「はい」
男性ろう者が病院受診する場合、派遣する手話通訳者は男性であるべきです。
「はい。私は男性ろう者が病院で受診する場合、極力、男性通訳者を派遣すべきと考えています」
よかった。それを聞いて安心しました。
「私個人的には、前年度設置者の個夢さんの考え方がおかしいと思います」
よかった。安心しました。
「一人ひとりの手話通訳者の意見や、申し送り情報を生かしていきたいので、グーグルのスプレッドシートのようなものを使って、情報共有できるようにしていこうと考えています」
いいですね。あと、手話通訳者研修に関する疑問があります。
「はい」
一年間に3回とか4回、集まって勉強して、技術が向上するんでしょうか?
「うーん、それについては即答はできません」
まあ、そうでしょうね。
「手話通訳者研修を、実際に見せてもらおうと思っています」
あと、ルールの明確化をお願いしたいです。
「というのは?」
チリメンジャコ市に登録したばかりの頃、個夢さんとペアで通訳に行きました。
「はい」
通訳終了後、個夢さんが今日の通訳の反省をしたい、少し、話がしたい、とおっしゃいました。
「はい」
既にろう者は帰ってしまった後でしたが、個夢さんと反省会を実施しました。
「はい」
すると、個夢さんが、通訳終了後の大切な振り返りなので、派遣終了時間は反省会終了時間で報告書を書くように言いました。
「そうなんですか・・・」
翌週、別の先輩通訳者と通訳現場に出たので、先ほどお話しした反省会のことを確認したんです。
「はい・・・」
そうしたら、この先輩通訳者は、それば全くの嘘だ、と。
「なるほど・・・」
チリメンジャコ市のルールとして、反省の時間を派遣時間に含める、というルールなら、それで良いと思います。
「はい」
良い悪いの判断も必要ですが、ルールが明確であることが大切です。
「そうですね」
個夢さんは自分の都合で勝手にルールを作ってしまう人だったので、今後、こういうことのないようにお願いします。
「わかりました」


今年度の係長がまともな人でよかった。手話通訳者(意思疎通支援者)派遣の担当部署の責任者は、残念ながらポンコツが多い。
出来杉係長に期待したい。