ワタシは相変わらずここにいる。

愛しい人の傍に。

いろんなことがあってでも離れられなくて、結局ここにいた。

いろんな事を通り抜けて。

もちろん片付かないこともたくさんあって。

でも離れられなかった。

でもきっとこれまでのワタシは間違ってなくて、そしてこれからも迷いながらもここにいる気がする。

まだまだ終わりじゃなくて続いてく。

背負ってしまったものも一緒に。

一緒、なんだな。きっと。
あの人といた時間をぽつぽつと思い出し、途方に暮れた一日だった。


だからと言って何ができるわけでもなく、ぼんやり目を伏せてみたり、洗濯機を回してみたり、やめたり、そんなことをして時が過ぎるのを待ってみた。


でも今のところはまだなんともならない。

ワタシはこれからどうなるんだろう。

いつしかあの人と知り合う前の生活に戻るんだろか。

仕事や人の付き合いのペースもまた元通りにして、いつか忘れてしまえるのかな。

でも正直、会わないと言う約束を守れるかどうか自信がない。

もちろんここで踏み止まらなければと思ってるけど、あの人がいないのがどれだけ辛いか、ワタシは改めて気付いてしまったのだ。

二人のことを誰も知らないところに行けたらどんなにいいだろう、なんて今さらながらに思ったり。


そんなの不毛だ。

一途に思うと悲しいから、わざと茶化してみたりしている。
真夜中に遅い初詣。

誰もいない境内で一緒に手を合わせた。

「君が何お願いしたかわかるよ」ってあなたは無邪気に笑ってみせたけど、たぶんそれは外れてる。

ワタシは、自分がいなくなってからのあなたの幸せを祈ってたんだもの。

あなたとその周りの人たちの。


・・・いつも通りに手を引かれて夜明けが近づく街の中を歩く。

ほんのり悲しくて苦しいけど不思議と涙は出なくて、ただ空の色が変わっていくのを見ていた。

「また明日の夜、連絡する」とあなたは言って、そっとワタシの手を離す。

ああ、終わってしまうと思いながらただ頷いて、後ろ姿を見えなくなるまで見送った。


もうあなたとは会えないのに。

ワタシ、決めちゃったんだよ。


ひとりきりになったら寂しくて、ラジオをつけっぱなしにして寝た。

スピーカーから時折笑い声が漏れてくるけど全然楽しい気分になれなくて、ただただ毛布にくるまってじっとしていた。


怖いものなんて何もないはずだった。