以前も書いたことがあるような気がするけれど、この仕事をしていると勉強嫌いな子たちから必ず聞かれることがある。
おそらく保護者の皆さんもよく聞かれることだと思う。
それは…
「何で勉強しなきゃいけないの?」という疑問。
先日も中1生に怒り交じりで聞かれました(笑)
一般的に言えば、良い高校へ行って、良い大学や専門学校へ行って、良い会社へ入って、良い生活をするためということになるのだろうが、そんな理由で子供たちは納得しない。
「別に勉強しなくても、みんな普通に生きてるじゃん。英語や社会なんて大人になっても仕事で使わないじゃん。」と言われると、返す言葉が無くなってしまう。
「豊かな生活をするには給料の高い会社で働かないといけないから、そのためには会社を選べるように…」
なんて言っても絶対に納得してくれない。
なぜかと言えば、自分で稼いで生活をしているわけではないから。
月謝袋に入っている2万円を稼ぐのにどれだけ保護者が苦労しているのか、そして今の生活がどのように成り立っているのか実感がわかないからだ。
月収が15万円の生活と50万円の生活の差が実感できないから、経済的な観点での理由を言っても理解できないのだ。
ちなみに、僕はこの手の質問があったら次のように答えている。
「勉強してみないとその理由が分からないからだよ(笑)」と。
「君たちは、話ができることって必要だと思うよね?
言葉を知らなきゃ、自分の気持ちも表現できないし、生活もできない。
みんなが好きなゲームの説明すら理解できない。
好きな子に告白もできない。
試しに、1週間一言もしゃべらずに口と耳をふさいで何も考えずに生活してごらん?
無理でしょ?
ってことは、言葉を話すっていうのは生きていくのに絶対に必要ってことだよね。
じゃあさ、みんなちょっと想像してみて。
赤ちゃんの時に戻ってくれる?
みんながまだ言葉を知らない時に、将来言葉を話すことが必要だから言葉を覚えようなんて考えてから言葉を覚えたかい?
違うよね。
そもそも言葉を知らない段階では言葉を使って考えることはできない。
何が言いたいかというと、言葉を覚える必要性があったから言葉を覚えたのではなく、言葉を覚えたから言葉の必要性を理解できるようになったということなんだ。
勉強も同じでね、勉強した奴にしか勉強の必要性は理解できないの。
なんで勉強しなきゃいけないのという質問の答えを知りたければ、勉強するしかないんだわ。
というわけで勉強しとけ(笑)!」
これでも納得するとは思えませんけどね(笑)
「もしも、勉強をしてみて全然必要が無かったと君たちが死ぬ間際に感じたら、その時は僕を殴りに来ていいぞ。
その時僕はもうこの世にはいないけど(笑)」