野良猫のモジャは

私たちがまだオンボロ団地に住んでいた時からの顔見知りの野良猫。

多分その頃

1歳〜2歳くらいの若さだったと思うので



今は推定6〜8歳前後。

人間に換算すれば40代半ばから50代のオヤジである。

過酷な野良猫生活のせいで

見た目はそれ以上の老猫に見えるけれど

メスと子猫には優しく

中身はオヤジと言うよりダンディなオジサマ。

可愛気の欠片もない二代目ママにも


レディファーストでエサを譲る姿を見るたび
アンタは男の中の男だよ、と思う。

一方
2013年に我が家に引き取られたこつぶは
今年の春に11歳になり
人間に換算すると60歳くらいになった。
温室育ちの箱入り息子として大事にされているので


見た目的に老いは感じないけれど
こちらも中身は立派なオヤジ。
しかしこつぶは
モジャのようなダンディさは皆無で
すぐにキレて怒るし
ちょっとしたことでひねくれてしまうし


ノラさんへのセクハラが多い問題オヤジなのである。
去勢手術をしても
発情期が完全になくならなかったこつぶは
今でも私が寝室に行って監視の目がなくなると
途端に豹変し
リビングでノラさんを追いかけ回して
彼女を怒らせている。
それがほぼ毎晩午前2〜3時で
ノラさんの悲鳴で飛び起きた私や母が
こつぶを追いかけ回して怒らねばならず
睡眠不足に拍車なのだ。
ちなみにモジャは去勢手術をしていないにもかかわらず
女の子が「いや!止めて!」と言うと
決してそれ以上追いかけ回したりしないし
女の子に悲鳴をあげさせるようなこともしない。
なのにこつぶは何度怒られても
深夜に目を爛々とさせて女の子のお尻を追いかけ回すのだから

同じオヤジでも
モジャとアンタじゃ天と地ほど違うじゃん!とお説教だ。

猫には我慢がないのだから仕方ない、と言う人もいるけれど
モジャを見ていると
絶対にあるよ!と思うし
こつぶも
私の監視がある間は
絶対にノラさんに手を出さない所を見ると
ある程度の我慢は出来るはずなのだ。
なのに私がリビングから消えた途端にセクハラしまくるのだから
ずる賢いとしか言えない。
そして
同じオヤジ猫でも
こうも違うものなのか、とガッカリしてしまうのである。

こういうのは持って生まれた性格なので
多分この先何年経っても
こつぶがモジャのようなダンディになることはないだろう。
そう分かっているものの
ノラさんのお尻に手をかけるこつぶを見ると
お説教せずにはいられない私なのでありマス。