『大きな森の小さな家』 | 手当たり次第の本棚

『大きな森の小さな家』


これって、2巻目『大草原の小さな家』のタイトルでドラマ化され、人気番組になってたと思った。私は小学生か中学生の頃、学校の図書館で借りて、シリーズ全部読んだのだ。個人的には、テレビシリーズより断然もとの本の方が好き。特に1巻が、良い。

これって、アメリカ開拓時代の話って事になるんだろうな。
インガルスという一家が、最初は森林地帯に住んでいて、次にフロンティアである草原地帯へおもむき、苦労して農場を経営したり、住んだ場所が小さな町になったり、一家の成長と周囲の発展が一緒になったような物語。

ロビンソン・クルーソーに代表される通り、サバイバルする話っていうのは、昔から人気があるものだけど、大自然を開墾開拓していく話っていうのは、それに近い感じのものじゃないかと思う。
ないものは、工夫して作り出す!
家族が力をあわせて生き抜いていく!
うん、これだけで、すごいドラマだと思う。
それで、こういう話で何が興味を引くかというと、そりゃあやっぱり、何が作り出されていくかっていうのがあるんじゃないか?

主人公が女の子なんで、あまり冒険めいた事はないんだけど、豚を屠殺した時、膀胱をふくらませて風船のかわりにして遊んだ、なんてのは、
「へえ、風船って最初はそんなものだったんだ?」
と思った。
でも、私が、読んでいて一番いいなあと思ったのは。
煮詰めたメイプルシロップを、冷たい雪の上に流して、即席の飴を作るってやつ! なんだかすごく、うまそうじゃん?
あー、食ってみてえっ。
雪が溶けたりする具合で、いろいろな形になるのが面白い、なんて描写を読むと、ほんと、たまらない感じがするだろ?

それで、確か、やってみたんだよな。
雪が降った時に、きれいなところをちょっと皿に盛り上げて、たらたらと、流してみました。
メイプルシロップと蜂蜜、念のために両方でやってみた。
ところが、物語に書いてあるように、うまくはキャンディにならないのだ。
くぅぅ、俺のメイプルシロップ飴はーっ?
中途半端に固まったやつは食べたし、それはそれでうまいっちゃうまいんだけど。やっぱ、物語に出てくる通りのやつがほしいだろ。
どこが、どこがいけないんだあっ。

……でも、お料理本ではない以上、物語の中には、それ以上詳しく書いていなかったのだった(笑)。

著者: ローラ・インガルス・ワイルダー, 恩地 三保子, ガース・ウィリアムズ
タイトル: 大きな森の小さな家