『マージョリー・ノエルがやってきた』 わちふぃーるどの楽しいサーカス | 手当たり次第の本棚

『マージョリー・ノエルがやってきた』 わちふぃーるどの楽しいサーカス

サーカスって、楽しい!
お芝居とも違う、単なる曲芸というのでもない。目の前に、ファンタジイを作り出して見せてくれる、一種の魔法のようなもの。
わちふぃーるどにも、マージョリー・ノエルっていう有名なサーカス団が、あるんだ。

不思議な猫、ジタンは、正式な団員ではないらしいけど、マージョリー・ノエルと一緒に旅したり、出演したり、しているらしい。

でも、ダヤンは、そもそも、サーカスがどんなものかを知らないんだって。それはそうだよね。アルス(地球)をはなれた時には、そんなものは全然見た事がなかったし、わちふぃーるどに来てからも。サーカスなんて、そうそう街に来るものじゃないんだから。

ところが、イワンやマーシィの話を聞いて、わくわくしながら待っていたダヤンは……風邪を引いてしまうのでした!

楽しみに、楽しみにしていた、その当日に、風邪を引いてしまうほど、残念でくやしい事ってないよね。私も、小学生の頃、待ちに待ったクリスマス会で、活躍するはずだったのに、風邪でひどい熱を出し、起きられなくて、くやしい思いをした事があるので、ダヤンの気持ちはよくわかるんだ。

おまけに、友達が来て、
「あれはこうだったよ、これはこうだったよ」
お見舞いのつもりで話してくれるのかもしれないけど、余計に悔しさがつのるじゃないか!
でも、そんな時に、ステージを見に来なかったダヤンを心配して、ジタンがこないわけはないんだ。
そしてどんな風になったかは(笑)。

う~ん、さすがジタン……としか、言いようがないかもな。
まさしく、ジタンが演出してくれるのは、身近なものをすばらしくしてくれるもの。身近じゃないものがすばらしいものをかもしだすより、これの方が、凄いような気がするぞ。