WOWOW drama W「巷説百物語 狐者異」
HPで見かけてから二ヶ月、本当に待ちに待った作品。

堤幸彦監督、初の時代劇は、
怪しさと胡散臭さが満ちて、大変美味しゅうございました。
出来ることなら、もう一編ドラマ化して欲しいくらいです。
ハマリマシタ。

小股潜りの又市(渡部篤郎)が、
胡散臭い魔除けの札を売りつけるシーン。
話すたびに値段が上がっていくあたりから、
心地よくツボを刺激された。

ちゃんと時代劇に仕上げっていましたね。
音楽に関しては、既存の作品とは異なり、またそれも良し。


人間の欲望とか、恨み、心の闇、噂といったものが、
本当に怖いものであり、
怪しい世界を形作っていく。

現代の犯罪、事件は、理解しづらい深層心理が働いている。
得体の知れない何かに、
操られていると解釈したほうが合点がいく程で。

京極夏彦先生と屋敷豪太さんが出演されていたのですね。
気がつかなかった。
何度も観る気でいたので、
初回は、深く考えず、世界感に浸っていたので。
まるで事件に巻き込まれてゆく山岡百介(吹越満)のように。

 

著者: 京極 夏彦
タイトル: 続巷説百物語