【(3)節分&立春に倉敷へ♪ 大原美術館@児島虎次郎の功績】
節分&立春に倉敷へ♪(1)(2)のつづきです。
2/4立春の日、ゲストハウス「有鄰庵」の宿長(20代の青年)に強くおすすめしてもらったので、
大原美術館へ♪
宿ですすめてもらわなければ、おそらくスルーしてしまった美術館だったと思うのですが、行ってよかったね!!と夫と言い合いました。
《大原美術館パンフレットより》
大原美術館は、画家・児島虎次郎の業績を記念するために、
実業家の大原孫三郎氏が創設したものです。
大原孫三郎氏は倉敷紡績などを経営する実業家であるとともに、
数多くの非営利で公益性の高い事業を手がけました。
児島虎次郎は、大原孫三郎から経済的な支援を受け、
孫三郎の社会貢献活動への寄与を願い、西洋の優れた作品収集を行うことを提案。
1920年代初頭(大正時代)に児島が西洋諸国を巡って収集した作品は、名だたる画家のものばかりで、現在でも日本を代表する西洋美術コレクションです。
【本館】には、エル・グレコ《受胎告知》、モネ《睡蓮》、ピカソ《頭蓋骨のある静物》、ゴーギャンやモディリアーニ、ミレーなど名だたる画家の作品が数多く展示されています。
中でも、目が釘付けになったのは、
本館入口を入ってすぐの壁面上部一面に展示されている
レオン・フレデリック《万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん》。
25年の歳月をかけて描かれた フレデリックの代表作、全7枚の超大作。
『人類は神の怒りをかい、炎にまかれ、岩に打ちのめされて死に絶える。
そこへ神の使いである白鳩が福音を持ってくる。
そして、神の愛のもとに人類すべてが復活する』
というキリスト教の物語が左から右へと展開していきます。
中央の1枚の、左側にいる人は【正義】を、
右側にいる人は【宗教】を表しているそうです。
この作品は、1923(大正12)年に児島虎次郎が、
なんと!直接フレデリックのアトリエを訪ねて買ったものだそうです!
「彼の代表作として残るであろう」と考えた児島は、
手放したくないというフレデリックに特別に頼んで譲ってもらうことにしたのだそうです。
大原美術館を建設する際、
この7枚にわたる作品の長さで建物の横幅を決めたとのこと。
これは本当に凄い作品で、全身鳥肌が立ちました!!!
本館に展示されている作品は、本当に素晴らしいです。
【分館】には日本の近代洋画から現在活躍する作家たちの作品。
【工芸・東洋館】には、棟方志功やバーナード・リーチなど日本民藝運動に関わる美術作家の作品や、中国の古美術品が展示されています。
【(4)節分&立春に倉敷へ♪ 大原美術館@児島虎次郎の魅力的な作風☆】
児島虎次郎は、画家としても優れた作品を多数描き 高い評価を得ており、
「児島虎次郎記念館」には、彼の作品が数多く展示されています。
色彩がとても豊かで美しく、個人的にとても好きな作風です☆
原画の前ではずっと立って眺めていたいほどで、絵はがきを何枚も買ってしまいました。
とくに…こちらの「睡れる幼きモデル」(1912年(明治45年))
「和服を着たベルギーの少女」(1911年(明治44年))
「朝顔」(1916-1918年(大正5-7年))
などは、色彩が美しくてうっとりするほど素敵です☆(o^-^o)☆
「芝の上」 (1914年(大正3年))
「酒津風景」 (1915年(大正4年))
「春の光」 (1917年(大正6年))
また、児島虎次郎は、
「西欧美術の源流と位置づけた」古代エジプトやオリエント(イラクやトルコなど)の古美術品も精力的に収集していて、
児島虎次郎記念館には、それらの作品も数多く展示されています。
東京や大阪でも長蛇の列の人気となる「エジプト展」などで展示されるような、
エジプトの紀元前、末期王朝、プトレマイオス朝の石像や石碑なども
展示されていることに、とても驚きました!!!
「女神イシスまたはネフティス像」プトレマイオス朝
「ファラオ像浮彫」末期王朝、プトレマイオス朝
「猫」末期王朝(紀元前8-4世紀頃)
「こういうのが展示されてるなんて凄いよね!!
東京なら長蛇の列つくって観るようなものだよね!!」
…と興奮してしまいました!!
児島虎次郎という人を初めて知りましたが、 画家としての才能も、また美術品の審美眼をもつ目利きとしても、
すごい画家だったのだなぁと…想わせてもらった大原美術館でした。
夫・リコピンさんもブログに記事をアップしました。
『倉敷・美観地区散策』