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でアップしました、かなの和歌。
素敵な恋歌なので、歌の意味もご紹介します。
「中務集(なかつかさしゅう)」
=平安時代の三十六歌仙の一人 中務(なかつかさ)の家集 より。
「きみがてに まかするあきのかぜ なれば
なびかぬくさは あらじとぞおもふ」
【大意】
(北の宮が天皇に奉った扇子に書いた歌。)
君の手におまかせして
この扇で吹き寄せる秋風なのですから、
その風に靡(なび)かない草などないと思われます。
「本阿弥切(ほんあみぎれ)」
=古今和歌集を書写した巻子本 より。
「こひわびて うちぬるなかに ゆきかよふ
ゆめのたゞぢは うつゝならなむ」
【大意】
(寛平の御時に后の宮主催の歌合の歌 藤原敏行朝臣)
恋い慕い悩んで寝ているあいだに、
行っては帰る、夢の中の
あのまっすぐな道は、現実のものであってほしい。
かなを書いていると、
その和歌を詠んだ方のお氣持ちが伝わってくるので、
とても切なくなります
恋の歌は、いつの時代の歌も心を揺さぶりますね。。。
またハートに響く和歌がありましたら、ご紹介します
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