お財布の中のあの娘。
突然ですが、俺の財布の中には住み着いてる娘がいます。
彼女との出会いは3年前…。
1年の時にコンパに参加しました。
当時の俺は 『大学デビュー』 などをしてみようと考えていて
(ヤラハタへの恐怖があった。)
こんなイケメンイベントに参加を決めたわけです。
まぁ、誘われたわけではなく自由参加のイベントでしたが
そのイベントではプレゼント交換が企画されていたので、
俺は 「おんにゃのこからのプレゼントが回って来るかも(*´Д`)」
などと、キモイ妄想に心踊らせつつ会場に向かいました。
まぁ、このイベントで何があったなんて言うまでもないですが、
問題のプレゼント。
「ちょっwww マジwww」
回って来たのは可愛くラッピングされた小さな箱でした。
期待通りの展開です。
これはきっとおんにゃのこからのプレゼントに違いないっ!!
このプレゼントをもらえただけでも行ったかいがあったというものです。
俺はニヤニヤとキモイ笑みを振りまきながら、
全速力でチャリをこいで家に帰るなり、
もらったプレゼントを取り出して、赤いリボンに手を掛けました。
この時の俺は、おんにゃのこの服を脱がしているような気分でした。
心なしかおんにゃのこのいい匂いがするような気さえしました。
…。
……。
_, ._
(;゚ Д゚)…?!
その包みから出てきたものは、コンドームでした。
きっとDQNがネタで入れたんでしょう。
まさかコンドームを使うという機会から一番遠い俺に
これが来るとは思ってなかったでしょうが。
俺は溢れそうになる涙をこらえつつ、
「まぁ、何かあった時のために…。」 と、
一応、このコンドームを財布に入れました。
あれから3年。
もちろんこの娘は一度も使われませんでした。
そして、今も俺の財布で暮らしています。
現実との戦い。
帰って来たら、中学の時代の友達から手紙が届いてました。
俺にもまだ、手紙を送ってくれるような友達がいたんだと
少し感動すら覚えつつ、封筒を開けて中身を読んでみると・・・。
『今度、結婚することになりました。
式は○月×日に行います。
ぜひとも出席願いたいと存じます。』
( д) ゚ ゚
結婚の知らせとはびっくりしました。
保証人になってくれとか書いてあったらどうしようとか思いましたが
俺のところにもついにこんな知らせが届くようになったか。
いや、嬉しいですよ。嬉しいんですけどね。
この先、こういう話を聞いたり、知らせが届いたりすることが
どんどん増えていくでしょう。
そのたび俺は、キモメンで結婚相手どころか彼女・女友達すらいないという
自分の現実を突きつけられるわけですよ。
10代の頃には無かった、新しい苦しみです。
年を重ねていくと楽になれるって信じてましたが、どうやらそうでもないようです。