僕は、パンチ富永(先輩なので、ここからは富永さんと呼びます)のことがめちゃくちゃ大好きです。

これは多分、僕だけでは無いでしょう。
ドラゴンゲート全員が富永さんのことが大好きです。



富永さんは、だらしないです。

富永さんは、ちょこちょこ練習をサボります。

富永さんは、たまに嘘をつきます。

富永さん、しっかりしてくれよ!と後輩ながら思います。

どうしようもないな、富永さん...と思うことが何度もありました。



でも、僕は富永さんのことが大好きだし、リスペクトしています。



僕がドラゴンゲートに入門した時、富永さんは練習生で、1番近い先輩でしたが3期上の先輩でした。

正確には、富永さんの同期と、富永さんから下の2期は全員が辞めていなくなったみたいでした。

富永さんは僕たちが入門した時、とてもニコニコして嬉しそうな顔をしていました。

僕たち練習生(15人)が入門したことで、今まで富永練習生が1人でやっていた雑用が16分の1になるからです。

富永さんは毎晩「辞めたくなったら相談してね。みんなで一緒に頑張ろうね」と声をかけてくれました。

よっぽど1人で雑用をするのが辛かったんでしょう。

寝る時間もあまりなかったみたいで、

「今日は3時間も寝れた」

と、名言のような言葉も飛び出しました。



僕は、富永さんより先にデビューしました。

僕だけではなく、富永さんより後輩であるT-Hawk、Eita、マリアも、富永さんより先にデビューしました。

先にデビューした後輩の自分がこういう事を言うのはすごく失礼かもしれませんが、絶対に悔しかったと思います。

それでも富永さんは、雑用と僕たち後輩のセコンドを一生懸命こなしていました。

僕なら、後輩が試合をしているリングの横でセコンドなんかやりたくないし、後輩に飛んだ紙テープの回収なんか嫌だし、後輩がリングに上がる時に登る階段を支えたりなんか絶対にしたくないです。



プライドが無い人間、それが富永さんです。



僕は後輩が入ってきた時、絶対に舐められてはいけないと偉そうに威張り散らしてました。

僕は後輩にどなり散らしたり、理不尽な事を言いました。

僕は後輩を物のように扱っていました。

僕のことを、周りの後輩がみんな避けているのが分かりました。

プライドが高かったからです。

自分のプライドを必死に守っていました。



富永さんは違います。
体育会系の絶対服従な縦社会の中で、富永さんは後輩に対して人と人とで接してくれます。



富永さんがデビューする時、
試合を観ながら「富永さん!返して!!」
セコンドでもないのに、思わず声が出てしまいました。

僕だけではなかったと思います。
ドラゴンゲートのみんなが、富永さんがデビューする時は自分のことのように喜んだはずです。

みんな、富永さんのことが大好きだからです。


プライドなんて、全く不要なものだと僕は思います。小さな小さなプライドを気にして、何も出来ないような人は、そのまま一生何も出来ないまま終わると思います。

富永さんから、学ぶことが沢山ありました。



和歌山でのブレイブゲートのタイトルマッチ、絶対に防衛してくださいよ富永さん!

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椎葉琴香