オランダ独立戦争、イギリス、フランスの市民革命、アメリカ独立戦争、明治維新前後の内戦などは長期的な視点で見れば、議会制民主主義が実現されていく過程で起こった内戦である。
中国内戦、ベトナム戦争、カンボジア内戦なども後世の目から見れば、恐らくは同様に、国民による議会制民主主義を実現していくための過程ということになるだろう。
もちろん現時点では人々が経済的な自由を達成しつつある段階でしかないが、すでに市場経済に突入しているので、いずれは力を持った市民階級が勃興して独裁政権を倒していくことになるだろう。今これらの国に足りないのは、民衆の経済力と民主主義的な考え方の浸透だけだからだ。
現在のシリア内戦は、もともとは独裁政権とされるシリア政府とそれに反対する反政府勢力との間の単純な戦いだった。どちらも決め手を欠く拮抗状態だったところに、アメリカとロシアが介入して被害が拡大している状況だ。そこに全く別の理想を掲げたISISが登場し勢力を急拡大させると、内戦はあらたな三つ巴の局面を迎えるにいたった。
ISISが厄介なのは、かつてのオウム真理教のように、ITを使った高度な戦術に長けている一方で、やっていることが古代世界のような恐怖政治だったりすることだ。
シリアの大部分の地域はすでにISISの支配下になっている。親露のアサド政権も親米の反政府勢力もすでに弱体化していて、どちらもシリアを代表する勢力とは言えない状態だ。
こういうケースで最も求められるのが政府軍と反政府軍が和解して議会を作り、新しい国家を作っていくことなのだが、どうもその兆候はないように見える。このままではISISにすべてが飲み込まれて、難民が大量に発生するだけだろう。、
1.アメリカがロシアと戦争して勝ち、反政府軍を全面的に支援する。
2.それができないのであれば、アメリカは中途半端な介入をやめてシリアをロシアに任せる。
この二つの内どちらかでないとISISがシリア全土を掌握することになるのではないか。
ロシアがどんなに野蛮だとしてもISISより遥かにマシだろう。
アメリカもロシアもシリアが滅亡するまで頑なで中途半端な支援を続けるのだろうか。
だとすると解決策は何もないのかもしれない。
しかしいつの日か議会制民主主義が達成されたら、現在の内戦こそが後日、議会制民主主義への移行に繋がったのだと理解されることになるだろう。というのは、国民が力を持つにいたる過程で内戦は避けられないのだから。
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